滋賀県守山市古高町にある歯医者、 歯周病の治療に力を入れている、おおた歯科こども歯科の院長太田貴司です。 歯周病と全身の病気との関連についてお伝えします。 歯周病は、ただ単に歯がグラグラになって抜ける病気ではありません。 全身の病気とも関係しています。 例えば、 アルツハイマー病、脳梗塞、心筋梗塞、心内膜炎、高血圧、誤嚥性肺炎、糖尿病、動脈硬化、低体重児出産、早産、骨粗鬆症、関節炎・腎炎です。 全く関係のないようなものでも、密接に関係しています。 なぜ関係しているかと言うと、歯周病の細菌が血管を伝って、全身に回るからです。 ①歯周病と血管の病気 歯周病の細菌が原因で、血管が細くなります。 どこの血管が細くなるかで、脳梗塞・心筋梗塞などが分類されます。 ②糖尿病 糖尿病は相互の関係があります。 歯周病の方は、糖尿病にかかりやすい。 糖尿病の方は、歯周病にかかりやすい。 ということです。 歯科医院が糖尿病を治すために、歯周病の治療をすることはありません。(できません) しかし、おおた歯科こども歯科で通院している方に例があります。 HbA1cが8%を超えている重度の糖尿病の方がいらっしゃいました。 その方は同じく重度の歯周病でした。 歯ぐきが腫れ、赤く出血していました。すでにグラグラ動いている歯もあります。 通院に負担 …続きを読む
2019年8月7日
滋賀県守山市古高町にある歯医者、 歯周病の治療に力を入れている、おおた歯科こども歯科の院長太田貴司です。 今年はよく流行ったインフルエンザ。 インフルエンザと歯周病のお話しをします。 数年前、新聞にも取り上げられました。 それは「歯周病が進行していると、インフルエンザになりやすい」「口腔内が清潔でない方は、インフルエンザになった時、タミフルが効きにくくなる可能性がある」というものです。(日本大学歯学部、細菌学講座の研究) そして、歯磨きなどの日常生活の注意で、インフルエンザの予防ができたり、重症化を防ぐことができるというものです。 インフルエンザウイルスは、細胞内に入り込んで増殖し、ほかの細胞に感染を広げます。 その際、ウイルス表面の酵素「ノイラミニダーゼ」を使い、ウイルス自身を細胞から切り離します。タミフルやリレンザなどはこの「ノイラミニダーゼ」の働きを防ぐので、インフルエンザに効果があります。 研究で、歯垢(プラークとも呼ばれます;食べカスとそれに集まった細菌が膜を張ったもの)に含まれる細菌がノイラミニダーゼを作り出すということが分かったのです!! お口の中を清潔にして、細菌を減らすことができればノイラミニダーゼを減らすことができます。 そうすれば、インフルエンザになることを防ぐことができます。 さらに、インフルエンザにな …続きを読む
2019年7月24日
滋賀県守山市にある歯医者、おおた歯科こども歯科の院長、太田貴司です。 おおた歯科こども歯科は、歯周病の治療・予防に力を入れております。 むし歯の治療・予防より力をいれているのは、歯周病があると歯が根本から抜けてしまうからです。 どれだけまっさらできれいな歯があっても歯周病が重度だと抜けてしまいます。 どれだけ高いセラミックの歯を入れても、歯周病が重度だと抜けてしまいます。 歯は、歯ぐきありき・歯を支える骨ありきです。 むし歯は、歯の頭から進行します。 歯周病は、歯の根元から進行します。 今回は、「歯周病とアルコール・お酒・ビールの関係」です。 この関係性は、全く無いようで実は「おおあり」です。 アルコール・お酒を多く飲むと、活性酸素が増え、抗酸化力が低下するようです。 岡山大学が発表した論文にもあります。 「過剰なアルコール摂取が歯周病を悪化させる」と予防歯科学分野の 山本龍生先生が論文で発表をされています。 歯周病の直接的な原因は、細菌です。 増悪因子(直接的な原因に加えて、これがあると悪化する因子)が喫煙、糖尿病、関節リウマチ、高血圧、肥満、そしてアルコール・お酒です。 アルコール・お酒を飲むと、お口の中が乾きます。 乾くと唾液が減ります。 歯周病菌・むし歯菌に抵抗力を持つ唾液が減るということは、それだけ歯周 …続きを読む
2019年7月10日
滋賀県守山市にある歯医者、おおた歯科こども歯科の院長、太田貴司です。 しばらくは、おおた歯科こども歯科でとても力を入れている歯周病について述べていきます。 知らぬ間に発症し、知らぬ間に進行する歯周病。 気付いたら歯がグラグラになって、手遅れになってしまうことも。 私としては、むし歯よりよっぽど怖い病気です。 さて歯周病って、人から人へうつるのでしょうか? 答えは、「Yes」です。 歯周病の菌は、もともと産まれた時にはお口の中にはいません。 いつの頃からかうつっているのです。 感染経路は、唾液です。 お箸・食器といった道具からや、キスのようなスキンシップからです。 歯周病が発症するのは、30歳代中頃からです。 (早い方は、20歳代後半から) なので、以前は歯周病の菌の感染は、30歳前後と言われていました。 しかし、最近は10歳代に感染すると言われています。 感染は10歳代、発症は30歳代ということですね。 30歳代から歯周病の細菌への抵抗力が落ちます。 なので、若いころは歯で苦労したことがない人も歯周病になってしまうとずっと苦労されます。 歯周病の菌の感染を広げないためには、あなただけでなく周りの人の協力も大切です。 あなただけが歯周病の治療を頑張っても、ご主人や奥様、彼氏彼女が歯周病になっていると一 …続きを読む
2019年6月19日
滋賀県守山市にある歯医者、おおた歯科こども歯科の院長太田貴司です。 先日、土曜日を休診させて頂いて岐阜県の歯科医院に見学に行ってきました。 今回の見学は、いつもの見学と一味違いました。 私と当院の衛生士、京都で開業されている歯科医院の院長とスタッフ、大阪で開業されている歯科医院の院長とスタッフ。 合計7人で見学に行ってきました。(私と2医院の院長は、大学時代の同級生で、ずっと仲良くさせてもらっています。) 院長先生が「何人でも見学来ていいよ」と仰って下さいましたので、甘えました。 私が岐阜県の歯科医院を見学させて頂いたのは、この歯科医院が予防歯科に重きを置いているからです。そこを見たかったのです。 この医院さんは、衛生士が担当制です。 メリットとしては、 ・リスクのある場所をずっと追うことができる ・来院者の情報を1から見返さなくても済む ・歯ぐきのちょっとした変化に気付きやすい です。 おおた歯科こども歯科は、現在担当制ではありません(ご希望された方には、担当制にさせて頂いております。) システムや予約にちょっとした工夫が必要であり、なかなか踏み出せないでいましたが、見学で「やっぱり担当制の方が良いのかなぁ」と思うようになりました。 実は、担当制の重要性は衛生士からも声が上がっており、おおた歯科こども歯科も担当制にシフトしていきたいなと考えております。 こちらの先生 …続きを読む
2019年6月5日
滋賀県守山市にある歯医者、おおた歯科こども歯科の院長太田貴司です。 先日、診療が終わった後に大阪での勉強会に参加してきました。 前回のむし歯の基礎知識に次いで、歯周病の基礎知識について学んできました。 お口の中の2大疾患(=歯を失う原因の2大病気)は、むし歯と歯周病です。 第一位は、歯周病です。(むし歯と思われる方が多いですが、実は歯周病です) 歯周病とむし歯がかかりやすい年齢は違います。 むし歯は自己管理ができない20歳代に多いので、若いころからむし歯になりやすい。 対して歯周病は、歯周病菌が蓄積して、抵抗力が落ちてきた50歳代に増えるとのことです。 「若いころは歯が丈夫で、歯医者とは全くの無縁だった。40歳を過ぎてから急に歯ぐきから出血するようになり、50歳になったら歯が動くようになった。歯医者に言ったら“重度の歯周病で、何本かは抜かないといけない”と言われて来ました。」 たまにいらっしゃいます。歯はとてもきれい。でも歯を支える歯ぐきや骨が弱っている。 それは、むし歯の抵抗力はあっても、歯周病の抵抗力はなかったということです。 若いころは問題なくても、油断はできませんね。 これが、どこの歯医者でも言われる「歯科医院は定期的に受診をしましょう。たとえ今は何もなくても」なのです。 歯周病は、むし歯とは違い知らないまま進行します。 むし歯のように、穴が開い …続きを読む
2019年5月22日
滋賀県守山市の歯医者、おおた歯科こども歯科の院長太田貴司です。 先日、大阪まで歯周病の勉強会に行ってきました。 当院の治療の柱、歯周内科治療の勉強会です。 青森県で歯科医院を開業されている、津島克正先生が主催の「歯周内科アドバンスセミナー」です。 2月のベーシックセミナーのより応用編です。 今回も、衛生士2人と参加してきました。 休日に私と勉強会に参加してくれるスタッフには、本当に感謝しかありません。 以前は、「歯周病は治らない病気」と言われていました。20年30年前は、歯周病になるとすぐに抜歯になっていた時代があったそうです。 どんどん歯周病が解明され治療が普及。現在の定期的な歯周病治療に落ち着いています。 しかし、それは抜歯をただ単に先延ばしにしているだけで、結局は抜歯になってしまうのでは?というのが歯周病です。 重度の歯周病になると、本当に治療が難しいのです。全国の歯科医院がこれだけ歯周病治療に取り組んでいるのに、完治に至らない歯周病もたくさんあります。 その歯周病を劇的に改善する「可能性」があるのが、この歯周内科治療です。(歯周内科治療でも全ての歯を救えるわけではありません) 従来の「歯ぐきを切る」「歯ぐきを糸で縫う」といった手術から対局のお薬の力を借りて、より内科的に治療するものです。 歯周病の原因菌を「減らす」のではなく、菌の質自体を「変える …続きを読む
2019年5月8日
滋賀県守山市にある歯医者、おおた歯科こども歯科の院長太田貴司です。 先日、愛知県一宮市にある歯科医院の見学をさせて頂きました。 その歯科医院さんも,当院と同じく夫婦で歯科医師をされています。 つながりは、副院長同士が大学時代の同級生です。 そこへ私も便乗させて頂きました。 当院よりも開業が1年早く色々と学ばせて頂きました。 参加している勉強会も同じということで共通項があり、お話をさせて頂きやすかったです。 見学をさせて頂いて特に感じたのは、スタッフへの想いと効率化です。 スタッフを大切にすると同時に、言うべきことは言う・思いや考えを伝えるべきことは伝えるということです。 歯科医院は、院長の想いからできていますが、一人では何もできません。 むし歯1本の治療すらままなりません。(やろうと思えばできるのですが時間がかかったり、仕上がりに誤差がでてきます。) そこに、歯周病の治療・電話応対・会計・器具の消毒滅菌などがでてくると、いよいよ院長だけで歯科医院は成り立ちません。 そのため、スタッフには感謝感謝です。院長の想いの実現化を手伝ってくれるわけですから。 それと同時に、歯科医院は組織です。仕事の中には、どうしても「後回しにしたい」「難しいから」「この前できなかったから」と敬遠されがちの仕事もあります。 ただ、それをやってもらわないといけない。来院される方のため …続きを読む
2019年4月24日
滋賀県守山市にある歯医者、おおた歯科こども歯科の院長太田貴司です。 先日、接遇マナー研修の2回目が終わりました。 同じく愛知県一宮市から講師の先生をお呼びしました。 今回も、思わずうなるような内容でした。 1つ目は、「命令表現・指示表現を用いない」です。 例えば、「お待ちください。」です。 柔らかい言い方を意識しても、命令・指示になることには変わりありません。 であれば、「お待ち頂けますか?」や「お待ち願えますか?」の方が柔らかい言い方になります。 2つ目は、「否定表現を用いない」です。 「分かりません」と言うより「分かりかねます」。「できません」より「致しかねます」です。 言いたいことは同じです。 しかし、相手への伝わり方が違います。 先日、院内で小さな工事をしました。 その時に私が業者の方にあるお願いをしました。 すると、ハッキリと「それはできません」と言われました。 業者の方に悪気がなかったにしろ、私には「ズキッ」とするものがありました。まさにこれでした。 これはプライベートにも使えるのですが、普段言い慣れてないため、意識が必要ですね。 3つ目は「きく」です。 「きく」には、「聞く」と「聴く」があります。 「聞く」は、ただ単に聞こえてくる。耳に入ってくる。という使い方です。 「聴く」は、耳と目と心を使って十分に聴く。という意味です。耳 …続きを読む
2019年4月10日
滋賀県守山市にある歯医者、おおた歯科こども歯科の院長太田貴司です。 先日、当院に接遇マナーの先生をお呼びして院内研修をして頂きました。(2時間ほど診療を切らせて頂きました。ご理解いただいた方、ありがとうございました。) 講師の先生は、愛知県一宮市からお越し頂きました。 接遇とは、「いかに患者様に気持ち良く来ていただき、気持ちよく帰って頂くか」が大切です。 それは、電話対応から始まるので、お越しになる前から始まっています。 講師の先生は、「第一印象は、10秒で決まる」とおっしゃいました。 そのうち、「視覚」が55%と言われています。(メラビアンの効果と言います) 次に、「声・話し方」が38%。「言葉・内容」が7%です。 つまり、どれだけ良いことを言っても、身なり・格好・姿勢が悪いと何も頭に入ってこないということなのです。 これには、スタッフ一同驚いておりました。 さらに、歯科・医科は日常的にマスクをしているため、声がこもりやすいです。 そして表情も相手に伝わりにくいため、はきはき話したり笑顔も満面の笑みくらいでないと伝わらないのです。 核心部分として、「4S+E」というのも教えて頂きました。 ・Smile ・speedy ・Soft ・Slowly +Eyecontact です。 笑顔でキビキビと、柔らかく大切なところはゆっくり。そして目を …続きを読む
2019年3月20日