守山市の歯科医院(歯医者)おおた歯科こども歯科
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おおた歯科こども歯科

〒524-0044
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生えてきたばかりの永久歯が欠けた!これって大丈夫?? 【守山市 歯医者】

滋賀県守山市古高町にある歯医者、おおた歯科こども歯科の院長 歯科医師の太田貴司です。

予防・痛くなる前の治療・歯周病の治療に力を入れています。

6~7歳ごろに、前から数えて6番目に生えてきた永久歯。

「6歳臼歯」と呼ばれます。専門用語では「第一大臼歯」と呼ばれます。

太田貴司個人的に、全ての歯の中で一番大切な歯です。

咬み合わせや咬む力の主力です。

たまに、この第一大臼歯から白いものが取れてくることがあります。

むし歯でも、詰め物をしているわけでもないのに、です。

「これって何?」「歯がいきなりかけた?」と心配になったことはありませんか?

おおた歯科こども歯科でも、驚いて駆け込まれる方もいらっしゃいます。



それは「萌出性腐骨(ほうしゅつせいふこつ)」かもしれません。

今回は、萌出性腐骨についてお伝えします。


目次

  1. 萌出性腐骨とは

  2. 見た目の特徴とよくある誤解

  3. 原因と起こりやすい年齢

  4. 萌出性腐骨の治療法と対処法

  5. 予防するためにできること

  6. 保護者の方へのメッセージ


本文

1. 萌出性腐骨とは

 萌出性腐骨(ほうしゅつせいふこつ)とは、歯が生える途中に歯ぐきの中で骨の一部が残り、それが自然に出てくる状態のことです。

 つまり、正体は「骨」です。

 「腐骨(ふこつ)」という名前なので、「骨が腐ってしまったの?」と不安に思う患者さまもいらっしゃいますが、

 これは病気というよりも、歯の萌出(ほうしゅつ=生えること)にともなって起きる自然な現象の一つです。

 とくに多いのが6~7歳です。

 おおた歯科こども歯科でも割と見かけます。


2. 見た目の特徴とよくある誤解

 萌出性腐骨は、歯ぐきから白くて硬いものが顔を出しているように見えます。

 一見すると、むし歯や歯ぐきの病気のように思われることがあります。

 しかし、その正体は「骨片(こっぺん、骨の一部)」であり、歯が生えるために不要となった骨の破片です。

 これが少しずつ外に押し出されてくるのです。

 「歯が腐ってる」「感染しているのでは」と感じることもありますが、感染症ではありませんし、病気でもありません。

 大元の顎の骨が露出しているわけではありませんし、歯ぐきで塞がっています。

 専門家が見ると分かるのですが、歯の白さと腐骨の白さは多少違います。

 取れたものをお持ち頂いて、まずはそれを拝見するのですが「あ、これは歯ではないな。萌出性腐骨だな。」と判断しております。

 痛みもほとんどないケースが多いです。


3. 原因と起こりやすい年齢

 萌出性腐骨が起きる原因は、主に以下の2つです。

  • 歯が生える際に、歯の通り道にあった骨が残る

  • 自然な骨の吸収がうまく進まず、歯ぐきの表面まで押し出される

 つまり、何が悪かったわけではありません。

 たまたま起こる生理現象の1つです。

 この現象は、6歳前後や生え変わりの時期に多く見られます。


4. 萌出性腐骨の治療法と対処法

 萌出性腐骨は、基本的に自然に取れることが多いため、無理に取り除こうとする必要はありません。

 しかし、以下のような場合は、歯科医院での処置が必要になることがあります。

  • 骨片が大きく、歯ぐきに刺激を与えている

  • 歯ぐきが腫れてきた

  • 患者さまが痛みや違和感を訴えている

 こうした場合には、局所麻酔(きょくしょますい)をして腐骨を除去することがあります。また、歯の上に乗っている場合は局所麻酔をしないこともあります。

 さらに、何もせずそのままにすることもあります。

 多い部位は、第一大臼歯に圧倒的に多いです。

 前歯や、第一大臼歯の奥に生えてくる第二大臼歯(12歳ごろに生えてきます)にはほぼ見かけません。



 処置は短時間で終わり、多くの患者さまがすぐに回復しますのでご安心ください。


5. 予防するためにできること

 萌出性腐骨そのものを完全に予防することは難しいですが、早期発見と早めの相談が大切です。

  • 定期的に歯科検診を受ける

  • 歯の生え変わりが始まったら、1〜2ヶ月に1回のチェックを習慣にする

  • 気になる変化があれば、すぐに歯科医院へ相談する

 これだけでも、必要以上に心配せずに対応できます。

 太田貴司が「大丈夫です」とお伝えすると、皆さま安心されます。

 また、萌出性腐骨に似た別の病気(歯ぐきの感染)もあるため、専門の歯科医師による診断を受けることが安心につながります。


6. 保護者の方へのメッセージ

 萌出性腐骨は、見た目にびっくりすることがあります。

 しかし、心配しすぎる必要はありません。

 「これって大丈夫?」「むし歯?」「抜いた方がいいの?」と感じたときは、そのままにせず、どうぞお気軽にご相談ください。

 今まで重症化したことは今までありませんので、どうぞご安心ください。

 ただ、他の病気との見分けが必要なのでぜひご相談いただきたいです。


おおた歯科こども歯科 院長 太田貴司

(自己紹介)https://ohta-dent.com/staff.html#intyo

2025年11月3日

 

 

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