歯周病の治療に使う道具のことです。 歯周病は、歯ではなく歯の周りの病気です。 歯の周りに付いたプラーク(細菌の塊)、歯石をお掃除するための道具の名前です。 どれだけ綺麗な歯でも、歯周が悪いと、歯ごと崩れてしまうため、スケーラーは重要な道具です。 ①超音波のスケーラー スケーラーの先が超音波の振動をします。 細かく動くことで、その力を利用して歯石を砕いていきます。 採石場の岩を砕く器械のイメージです。 熱を冷やすために、お水も出ます。 そのため、超音波のスケーラーを使う際は、バキュームというお水を吸う道具も使います。 大まかな歯石や柔らかい歯石の時に向いています。 細かい歯石や、深い部分にある歯石には、次の手用スケーラーを使います。 ②手用スケーラー こちらも歯石を除去するためのスケーラーです。 超音波のスケーラーと大きく違う点は、衛生士が手の感触を確かめながら、引っかけて除去する点です。 形も多種多様です。 歯石が付く部分は、前歯と奥歯、同じ歯でも頬側と内側、同じ歯でも前と後ろで形を変えます。 その部分に対応した手用スケーラーを用います。 歯石は歯ぐきの境目から付き、どんどん根をはるようにどんどん深くなります。 根の先まで付くと、完全に除去することはほぼ不可能です。 歯石が上に留まっている段階で、さらには柔らかい段階で除去しましょう。
2017年5月31日
レジンと呼びます。 歯科医院では、一番頻繁に使われる材料かもしれません。 皆さまに表現する際は、「樹脂」とか「プラスチック」とお伝えしています。 用途が多く、色々な場面で使われますのでご紹介いたします。 ①むし歯の治療に使うレジン “コンポジットレジン”と呼ばれます。 むし歯の部分を削って、そこを埋める際に使用します。 接着剤を歯に塗り、光を当て固定します。 その後、コンポジットレジンを詰め、もう一度光を当てると固まっています。 色は「A1」「A2」「A3」「A3.5」「A4」 「クリア色」 オペークの「A1」「A2」「A3」「A3.5」「A4」など多種多様です。 ご自身の歯の色に合わせて詰めます。 硬さも、チューブから出るような軟らかいものや、パテのような硬いものがあります。 ②入れ歯に使うレジン 入れ歯の赤い部分にもレジンが使われます。 このレジンは、コンポジットレジンが光で固まるのに対し、熱で固まります。 入れ歯の人工の歯にも使われます。 ③仮歯に使うレジン 液と粉を混ぜるタイプのレジンです。 仮歯自体を作ったり、仮歯の形を整える時に使います。 種類は通常1種類です。 ④前歯の被せ物に使うレジン 前歯に入れる、いわゆる差し歯の白い部分です。 金属の被せ物にレジンを貼り付けます。 レジンは応用が効くため …続きを読む
2017年5月24日
セメントと聞くと、道路やビルを作るときのセメントをイメージされるかもしれません。 対して、歯科で言うセメントとは、接着剤のことです。 詰め物や被せ物をくっつける時に使います。 セメントには大きく分けて3種類あります ①仮着(かちゃくと呼びます) 文字通り、仮に付けるものです。 最終的な被せ物が入るまでの、一時的な仮の歯を付けるために行うことが多いです。 仮の歯なので、外すことを前提に付けます。 外す時は、少し引っ張れば外れます。 それくらいの力なので、1・2ヵ月放置すれば、自然に外れてしまうこともあります。 当院には、仮着用のセメントが4種類あり、用途によって使い分けています。 ②合着 出来上がった最終の詰め物・被せ物が、できる限り外れないように付けるセメントです。 年々進化しており、外れにくくなってきています。 ③接着 合着よりもより強い付き方をします。 「合着」が合い重なっているとすると、この「接着」は分子同士でくっついているため、よほどの事がない限り外れ ません。 合着にしろ、接着にしろ、できるだけ長持ちするように付けます。 しかし、つなぎ目からむし歯になると外れしまいます。 そして、人工物である以上、その歯だけに大きな力がかかると、外れてしまうこともあります。 いずれにしても、合着・接着したものが外れてしま …続きを読む
2017年5月17日
ご自身の歯に詰め物や被せ物を入れられている方は、聞いたことがあるかもしれません。 「では型を採ります」と。 型を採る=印象する なのです。 皆さまの詰め物や被せ物、入れ歯を作るには、型を採る必要があります。 その型を元に、技工士さんが作ってくれるのです。 型を採る方法は3パターンあります。 ①アルギン酸による印象 ピンクのゴムみたいな材料を使った印象の方法です。 冷たいので、お口に入れる時、ヒヤッとするかもしれません。 約3分固まるのを待ちます。 固まったら、「シュポン」と抵抗がありながら外します。 ②寒天とアルギン酸による印象 アルギン酸のみ、よりも精密な型を採ることができます。 前もって温めていた寒天を、精密に型を採りたい部分に流し込みます。 寒天は、緑色や青色、黒色など様々です。 医院やメーカーによって違います。 寒天を流した後、間髪入れずにアルギン酸で型を採ります。 外す時は、寒天とアルギン酸はくっついているため、一塊で外すことができます。 ③シリコンによる印象 非常に精密な型を採ることができます。 温度は常温です。 医院にもよりますが、保険外治療に使われることが多いです。 シリコンも、数分固まるまで待ってから外します。 どの方法も、右だけ・左だけで良いのか、左右で印象するのか、治療する反対側の印象も必要なのか、治療に …続きを読む
2017年5月10日