善玉菌を取れ入れましょう。 プロバイオティクスと呼ぶのですが、あまり聞きなれない言葉だと思います。 歯科では予防に取り入れられています。 題名にもあるように、善玉菌を取り入れ、悪玉菌が増えるのを抑えるために使われます。 例えば、歯周病。 歯周病は、磨き残し・歯石に歯周病の菌が住み着き、増殖することが始まりです。 それが発症すると、歯ぐきが腫れたり、出血したり、咬むと痛い、歯がグラグラするといった症状が出てきます。 菌が原因なので、治療は菌を抑えることです。 菌を抑えるには、毎日の歯みがきと、歯科医院での定期的なクリーニングが重要です。 毎日の歯みがきや、歯科医院でのクリーニングによって、悪玉菌は追い出されたとします。 まずないのですが、追い出されると空っぽになります。 空っぽになったところには、また菌が入ってきてしまいます。 再度悪玉菌がはいると、歯周病はいっこうに改善されません。 プロバイオティクスは、一度悪玉菌を追い出し、再度悪玉菌が入る「前に」善玉菌を入れましょう、という考えから来ています。 お身体の中に善玉菌が増えれば、そこに悪玉菌が入る余地はありません。 それを継続していけば、歯周病の改善につながるのです。 【プロバイオティクスに必要なこと】 ①安全であること ②ヒト由来の菌であること ③胃酸や胆汁酸に抵抗力があること ④生きた菌であること ⑤人に有効であること ⑥腸管に …続きを読む
2018年1月31日
歯が抜けるとどうなる? 歯を1本失った、2本失った。 ひとまずは生活できるけど、放置しておいても良いのでしょうか? 歯が抜ける原因 ①歯周病で歯がグラグラになって抜ける/抜かざるを得ない ②むし歯で、ボロボロになってしまった/隣の歯にも悪影響がある ③歯が折れてしまった(腕や足の骨折のように) ④矯正で歯並びを治すため、歯科医院で抜歯をしてもらった ⑤交通事故、ケガで抜けてしまった。 歯が抜けてそのままにしておくと‥‥ ①前歯であれば見た目が悪い ②話をするときに、息が漏れる。 ③咬みにくい ④歯がない方に動くため、歯並びが変わってしまう。 ⑤歯並びが変わるので、汚れが溜まりやすい、磨きにくい ⑥むし歯や歯周病になりやすい。 ⑦咬みあう相手の歯がないため、歯自体が延びてしまう。 延びすぎると、歯ぐきにささり、口内炎になる。 ※例外 親知らずと、その手前の歯(第二大臼歯) この2本については、失ってもほとんど問題はありません。 見た目は全く関係ありません。 息も漏れないでしょう。 咬みにくくなることもあまりありません。 この2本については、歯並びにも影響しません。 相手の歯が延びることはありますが、延びない人もいます。さらに延びたとしてm、半年や1年で大きく延びることはありません。 数年をかけて徐々に延びてきます。 親知らずと第二大臼歯は、失っても …続きを読む
2018年1月24日
滋賀県守山市古高町にある歯医者、おおた歯科こども歯科の院長 歯科医師の太田貴司です。 予防・痛くなる前の治療・歯周病の治療に力を入れています。 ご自身でする毎日の歯みがき と 歯科医院での定期的なクリーニング。 どちらが大切なのでしょうか? 歯科医院でのクリーニングは、いかにも専門的でしっかりお掃除してくれそうなイメージですよね。 それに対して、毎日の歯みがきはどうしても惰性になっている部分もあるかもしれません。 どちらが大切なのかの答えは、「どちらも大切」です。 たまにいらっしゃいます。 毎日の歯みがきがややおろそか、当てて頂きたいところに当たっていない。 磨いてきたばかりなのに、磨き残しがたくさんある。 それでも数ヶ月ごとに、定期的にクリーニングに来て下さる。 痛くもないのに、定期的に歯科医院に来て下さる。 それはとても素晴らしいことです。むし歯が見つかったら、早期に治療できますしね。 しかし果たして、それを手放しで褒めて良いのかどうか。 あるいは、磨けていないことをお伝えし、アドバイスするのか。 それで機嫌を悪くされて、通院が途絶えてしまったらさらに悪化してしまう。 私たちは、悩ましい立場にあることもあります。 本音としては、「毎日の歯みがきと歯科医院での定期的なクリーニングは、どちらも大切です。歯科医院に全てを預けるのは、良くないんですよ」「全ての汚れの源は、 …続きを読む
2018年1月17日
「乳歯が抜けていないのに、後ろから永久歯が生えてきました。これって大丈夫ですか?永久歯が悪くなりませんか?」 よくあるお問い合わせです。 多くは、下の前歯です。 たまに上の前歯でもあります。 これは、「二重歯列」と呼ぶことがあります。 問題は、「抜歯をするか、抜歯をしないで経過観察をするか」です。 ①乳歯がグラグラしていて、何も気にならない →経過観察で良いでしょう。そのうち抜けてしまいます。 ②乳歯がグラグラしている。気になっていつも触ってしまう。 →ご本人、親様とご相談します。抜歯をした方がいいかもしれません。 ③乳歯がグラグラしている。痛い。 →抜いた方が良いでしょう。 ④乳歯が全然グラグラしていない。 →親様と相談の上、抜いた方がいいかもしれません。 正常とは異なる位置に永久歯があるかもしれません。 いずれも、レントゲン撮影をして、現在の状態を確認しましょう。 大きくグラグラしていて、今すぐでも抜けそうな場合は、麻酔の注射をせず、塗るだけの表面麻酔だけで抜けるかもしれません。 「麻酔の注射をして、2~3時間痺れるが痛くない抜歯」 と 「表面麻酔なので、完全に無痛は得られない。抜歯の時に多少痛いかもしれない。ただ、注射の痛みがなく、痺れている時間も数分。」 悩まれる方も多いですが、どちらを選ぶかですね。 通常、麻酔液の中には止血剤が含まれています。 後者 …続きを読む
2018年1月10日
滋賀県守山市古高町にある歯医者、おおた歯科こども歯科の院長 歯科医師の太田貴司です。 予防・痛くなる前の治療・歯周病の治療に力を入れています。 今までの「当たり前」は本当に正しい?? 日本人の習慣として、「起床→朝ご飯を食べる→歯を磨く」があります。 この習慣に問題を投げかけるのは、医師の川合満先生。 「歯を磨かずに朝食を摂ると、夜のうちに増殖した口の中の細菌も一緒に食べることになってしまう」ということなのです。 なんと“う〇ち10gと同じ量の細菌を食べていることになる”というから驚きです。 細菌の出す“タンパク分解酵素”が、風邪やインフルエンザ感染につながってしまうのです。 今までの習慣が続くと、ずっと風邪やインフルエンザにかかりやすいお身体になってしまうかもしれません。 この“う〇ち10gと同じ量の細菌を食べていることになる”は、歯周病にも大敵です。 歯周病は、細菌が感染することで起こる病気だからです。 この歯周病菌は、全身の病気にも関わっています。 ①動脈硬化 歯周病の菌が、歯肉の毛細血管を通って全身にまわり、動脈硬化につながります。 動脈硬化が進行すると、狭心症や心筋梗塞、脳梗塞につながります。 ②糖尿病 歯周病で“菌を退治しよう”と免疫が活発になります。 免疫力があることはいいことです。 しかし活発になりすぎると、免疫物質が発生。その中には、インスリンの …続きを読む
2018年1月3日