滋賀県守山市にある歯医者、おおた歯科こども歯科の院長太田貴司です。 先日、土曜日を休診させて頂いて岐阜県の歯科医院に見学に行ってきました。 今回の見学は、いつもの見学と一味違いました。 私と当院の衛生士、京都で開業されている歯科医院の院長とスタッフ、大阪で開業されている歯科医院の院長とスタッフ。 合計7人で見学に行ってきました。(私と2医院の院長は、大学時代の同級生で、ずっと仲良くさせてもらっています。) 院長先生が「何人でも見学来ていいよ」と仰って下さいましたので、甘えました。 私が岐阜県の歯科医院を見学させて頂いたのは、この歯科医院が予防歯科に重きを置いているからです。そこを見たかったのです。 この医院さんは、衛生士が担当制です。 メリットとしては、 ・リスクのある場所をずっと追うことができる ・来院者の情報を1から見返さなくても済む ・歯ぐきのちょっとした変化に気付きやすい です。 おおた歯科こども歯科は、現在担当制ではありません(ご希望された方には、担当制にさせて頂いております。) システムや予約にちょっとした工夫が必要であり、なかなか踏み出せないでいましたが、見学で「やっぱり担当制の方が良いのかなぁ」と思うようになりました。 実は、担当制の重要性は衛生士からも声が上がっており、おおた歯科こども歯科も担当制にシフトしていきたいなと考えております。 こちらの先生 …続きを読む
2019年6月5日
滋賀県守山市にある歯医者、おおた歯科こども歯科の院長太田貴司です。 先日、診療が終わった後に大阪での勉強会に参加してきました。 前回のむし歯の基礎知識に次いで、歯周病の基礎知識について学んできました。 お口の中の2大疾患(=歯を失う原因の2大病気)は、むし歯と歯周病です。 第一位は、歯周病です。(むし歯と思われる方が多いですが、実は歯周病です) 歯周病とむし歯がかかりやすい年齢は違います。 むし歯は自己管理ができない20歳代に多いので、若いころからむし歯になりやすい。 対して歯周病は、歯周病菌が蓄積して、抵抗力が落ちてきた50歳代に増えるとのことです。 「若いころは歯が丈夫で、歯医者とは全くの無縁だった。40歳を過ぎてから急に歯ぐきから出血するようになり、50歳になったら歯が動くようになった。歯医者に言ったら“重度の歯周病で、何本かは抜かないといけない”と言われて来ました。」 たまにいらっしゃいます。歯はとてもきれい。でも歯を支える歯ぐきや骨が弱っている。 それは、むし歯の抵抗力はあっても、歯周病の抵抗力はなかったということです。 若いころは問題なくても、油断はできませんね。 これが、どこの歯医者でも言われる「歯科医院は定期的に受診をしましょう。たとえ今は何もなくても」なのです。 歯周病は、むし歯とは違い知らないまま進行します。 むし歯のように、穴が開い …続きを読む
2019年5月22日
滋賀県守山市の歯医者、おおた歯科こども歯科の院長太田貴司です。 先日、大阪まで歯周病の勉強会に行ってきました。 当院の治療の柱、歯周内科治療の勉強会です。 青森県で歯科医院を開業されている、津島克正先生が主催の「歯周内科アドバンスセミナー」です。 2月のベーシックセミナーのより応用編です。 今回も、衛生士2人と参加してきました。 休日に私と勉強会に参加してくれるスタッフには、本当に感謝しかありません。 以前は、「歯周病は治らない病気」と言われていました。20年30年前は、歯周病になるとすぐに抜歯になっていた時代があったそうです。 どんどん歯周病が解明され治療が普及。現在の定期的な歯周病治療に落ち着いています。 しかし、それは抜歯をただ単に先延ばしにしているだけで、結局は抜歯になってしまうのでは?というのが歯周病です。 重度の歯周病になると、本当に治療が難しいのです。全国の歯科医院がこれだけ歯周病治療に取り組んでいるのに、完治に至らない歯周病もたくさんあります。 その歯周病を劇的に改善する「可能性」があるのが、この歯周内科治療です。(歯周内科治療でも全ての歯を救えるわけではありません) 従来の「歯ぐきを切る」「歯ぐきを糸で縫う」といった手術から対局のお薬の力を借りて、より内科的に治療するものです。 歯周病の原因菌を「減らす」のではなく、菌の質自体を「変える …続きを読む
2019年5月8日
滋賀県守山市にある歯医者、おおた歯科こども歯科の院長太田貴司です。 先日、愛知県一宮市にある歯科医院の見学をさせて頂きました。 その歯科医院さんも,当院と同じく夫婦で歯科医師をされています。 つながりは、副院長同士が大学時代の同級生です。 そこへ私も便乗させて頂きました。 当院よりも開業が1年早く色々と学ばせて頂きました。 参加している勉強会も同じということで共通項があり、お話をさせて頂きやすかったです。 見学をさせて頂いて特に感じたのは、スタッフへの想いと効率化です。 スタッフを大切にすると同時に、言うべきことは言う・思いや考えを伝えるべきことは伝えるということです。 歯科医院は、院長の想いからできていますが、一人では何もできません。 むし歯1本の治療すらままなりません。(やろうと思えばできるのですが時間がかかったり、仕上がりに誤差がでてきます。) そこに、歯周病の治療・電話応対・会計・器具の消毒滅菌などがでてくると、いよいよ院長だけで歯科医院は成り立ちません。 そのため、スタッフには感謝感謝です。院長の想いの実現化を手伝ってくれるわけですから。 それと同時に、歯科医院は組織です。仕事の中には、どうしても「後回しにしたい」「難しいから」「この前できなかったから」と敬遠されがちの仕事もあります。 ただ、それをやってもらわないといけない。来院される方のため …続きを読む
2019年4月24日
滋賀県守山市にある歯医者、おおた歯科こども歯科の院長太田貴司です。 先日、接遇マナー研修の2回目が終わりました。 同じく愛知県一宮市から講師の先生をお呼びしました。 今回も、思わずうなるような内容でした。 1つ目は、「命令表現・指示表現を用いない」です。 例えば、「お待ちください。」です。 柔らかい言い方を意識しても、命令・指示になることには変わりありません。 であれば、「お待ち頂けますか?」や「お待ち願えますか?」の方が柔らかい言い方になります。 2つ目は、「否定表現を用いない」です。 「分かりません」と言うより「分かりかねます」。「できません」より「致しかねます」です。 言いたいことは同じです。 しかし、相手への伝わり方が違います。 先日、院内で小さな工事をしました。 その時に私が業者の方にあるお願いをしました。 すると、ハッキリと「それはできません」と言われました。 業者の方に悪気がなかったにしろ、私には「ズキッ」とするものがありました。まさにこれでした。 これはプライベートにも使えるのですが、普段言い慣れてないため、意識が必要ですね。 3つ目は「きく」です。 「きく」には、「聞く」と「聴く」があります。 「聞く」は、ただ単に聞こえてくる。耳に入ってくる。という使い方です。 「聴く」は、耳と目と心を使って十分に聴く。という意味です。耳 …続きを読む
2019年4月10日
滋賀県守山市にある歯医者、おおた歯科こども歯科の院長太田貴司です。 先日、当院に接遇マナーの先生をお呼びして院内研修をして頂きました。(2時間ほど診療を切らせて頂きました。ご理解いただいた方、ありがとうございました。) 講師の先生は、愛知県一宮市からお越し頂きました。 接遇とは、「いかに患者様に気持ち良く来ていただき、気持ちよく帰って頂くか」が大切です。 それは、電話対応から始まるので、お越しになる前から始まっています。 講師の先生は、「第一印象は、10秒で決まる」とおっしゃいました。 そのうち、「視覚」が55%と言われています。(メラビアンの効果と言います) 次に、「声・話し方」が38%。「言葉・内容」が7%です。 つまり、どれだけ良いことを言っても、身なり・格好・姿勢が悪いと何も頭に入ってこないということなのです。 これには、スタッフ一同驚いておりました。 さらに、歯科・医科は日常的にマスクをしているため、声がこもりやすいです。 そして表情も相手に伝わりにくいため、はきはき話したり笑顔も満面の笑みくらいでないと伝わらないのです。 核心部分として、「4S+E」というのも教えて頂きました。 ・Smile ・speedy ・Soft ・Slowly +Eyecontact です。 笑顔でキビキビと、柔らかく大切なところはゆっくり。そして目を …続きを読む
2019年3月20日
滋賀県守山市の歯医者、おおた歯科こども歯科の院長太田貴司です。 先日、大阪で勉強会に参加してきました。 毎月火曜日の20:30から22:30まで、歯科の基礎から応用まで教えて頂ける勉強会です。 20:30には会場に着いていないといけないので、診療が終わったら大急ぎで着替えて、JRに乗り込みます。 この勉強会は月1回のコースで、全24回。来年2020年の12月まで続きます。 先日は、第2回目で「カリオロジー」について学んできました。 カリオロジーとは、カリエス(う蝕、むし歯のことです)の原因、対策についてです。 我々歯科医師は、むし歯を見つけると、すぐに次のことを考えます。 ・どのような削り方をしようか? ・何で詰め物をしようか? ・麻酔をする?しない? ・銀歯?コンポジットレジン?セラミック? などです。 それは、私にも当てはまります。 その点に、勉強会の講師は投げかけます。 「そこになぜむし歯ができたか、考える歯科医師はいない。だから考えないといけない。考えないと、いくらセラミックを詰めても、また虫歯になる。」と。 はっとさせられました。 確かに治療する歯科医師は、その点が抜けています。 恥ずかしながら、「どう治療するか?」だけを考えてしまいます。 原因を探らないと、何度も繰り返しむし歯にするだけであると。 予防に関しては、「むし歯の原因は、歯磨き不足である。こんな …続きを読む
2019年3月6日
滋賀県守山市の歯医者、おおた歯科こども歯科の院長太田貴司です。 先日、岐阜県にある有名歯科医院に見学に行ってきました。 朝礼からの参加でしたので、6:00守山発の電車に乗りました。絶対に遅刻できないので、時間通りに到着できて良かったです。 実はこの歯科医院、私が見学に行かせて頂くのは4回目です。 1~3回目は、開業前でしたので、約5年ぶりです。 1回目は、歯科医師としての見学。 2・3回目は、患者さんとして医療を受ける側としての見学をしました。実際に保険証を提示し、カウンセリングを受け、レントゲン撮影を受け、歯石の除去をしてもらいました。(もちろん、治療費はお支払いしております。スタッフの方は、私が歯科医師ということをご存知でしたので、とても緊張されていました。) この4回目が、一番学びが多かったように思います。 1~3回目は、雇われの身(院長ではありませんでした)でしたので、経営者目線ではどうしても見ることができませんでした。 「建物すごいなぁ」「スタッフ多いなぁ」「カウンセリング良いなぁ、開業したら取り入れよう」「この機械良いなぁ」という感想でした。 開業時に、そのアイデアを多く取り入れましたが、あくまでも開業前・開業時のアイデアです。 院長目線ではありませんでした。 今回、学ばせて頂いた点としては ・歯科医師は、スタッフがいなければ成 …続きを読む
2019年2月20日
滋賀県守山市の歯医者、おおた歯科こども歯科の院長太田貴司です。 2/3、大阪まで歯周病の勉強会に行ってきました。 当院の治療の柱、歯周内科治療の勉強会です。 青森県で歯科医院を開業されている、津島克正先生が主催の「歯周内科ベーシックセミナー」です。 歯周内科治療は簡単に言うと、 「歯周病の原因である、歯周病菌を抑えてから歯石の除去をする」治療法です。 従来の歯周病の治療は、 ・歯ぐきに器具をブスブス入れて、歯周ポケットの検査をする ・レントゲンを撮る ・歯がグラグラしていないか検査をする ・歯ぐきから出血するかどうか検査をする です。 歯周病の検査には、どれも必須です。 しかし、大きな大きな大きなものが抜けています。 それは、歯周病の原因である「菌の検査」をしていないのです。 従来の検査(ポケットの測定・レントゲン・グラグラしていないか・出血していないか)は、今の状態しか分からないのです。 医科では考えにくいことです。 原因も分からないまま、治療することはありませんよね? しかし、歯科の従来の歯周病の治療はそれが通ってしまっているのです。 初期の歯周病であれば、従来の方法(原因菌が分からなくても、ブラッシングと歯石の除去)で治ります。 しかし、中等度・重度の歯周病は治りません。 原因も分からないまま歯石の除去をし …続きを読む
2019年2月6日
滋賀県守山市の歯医者、おおた歯科こども歯科の院長太田貴司です。 先日、大阪まで研修に行ってきました。 新しい予防歯科のための研修です。 米国式の予防のため、まだ多くの歯科医院で導入されているわけではなく、私も知らないことばかりでした。 今までの日本の予防歯科は、きつい言い方をすると、「あってないもの」でした。 お口の中を歯科医師がチェックして、歯科衛生士がクリーニングをする。 中には、歯科医師のチェックすらないという歯科医院があると聞きます。 歯科衛生士が独断でチェックし、そのままクリーニングをして、終わり。 歯科衛生士は、歯ぐきが専門のため、歯科医師のようにむし歯を見つけることができません。 定期チェックは、ぜひ歯科医師にもしてもらいましょう。 話はそれましたが、今回の新しい予防歯科の内容は、とてもシステマティックでした。 むし歯になりにくさ・なりやすさを20の項目から分け、それによって、どんな検査をするのか・どんな歯磨き剤を使うのか・定期健診の間隔は?キシリトールの取り方は?を細分化するというものです。 項目は、 ・すでに現在むし歯があるのか? ・3年以内に、むし歯の治療を受けたのか? ・間食が多いのか? ・唾液が少ないのか? ・矯正の道具が入っているのか? ・1日の何回、フッ素入りの歯磨き剤を使っているのか …続きを読む
2019年1月23日