滋賀県守山市古高町にある歯医者、
歯周病の治療に力を入れている、おおた歯科こども歯科の院長太田貴司です。
歯周病と全身の病気との関連についてお伝えします。
歯周病は、ただ単に歯がグラグラになって抜ける病気ではありません。
全身の病気とも関係しています。
例えば、
アルツハイマー病、脳梗塞、心筋梗塞、心内膜炎、高血圧、誤嚥性肺炎、糖尿病、動脈硬化、低体重児出産、早産、骨粗鬆症、関節炎・腎炎です。
全く関係のないようなものでも、密接に関係しています。
なぜ関係しているかと言うと、歯周病の細菌が血管を伝って、全身に回るからです。
①歯周病と血管の病気
歯周病の細菌が原因で、血管が細くなります。
どこの血管が細くなるかで、脳梗塞・心筋梗塞などが分類されます。
②糖尿病
糖尿病は相互の関係があります。
歯周病の方は、糖尿病にかかりやすい。
糖尿病の方は、歯周病にかかりやすい。
ということです。
歯科医院が糖尿病を治すために、歯周病の治療をすることはありません。(できません)
しかし、おおた歯科こども歯科で通院している方に例があります。
HbA1cが8%を超えている重度の糖尿病の方がいらっしゃいました。
その方は同じく重度の歯周病でした。
歯ぐきが腫れ、赤く出血していました。すでにグラグラ動いている歯もあります。
通院に負担にはなりますが、その方に1か月ごとの歯周病治療をお願いしました。
幸い、受け入れて下さり1か月ごとに来院してくださいました。
気付いた時には、HbA1cが6%台になっていました。
治療前から、歯周病と糖尿病の関係はお伝えしていましたが、まさかこんなに改善されるとはお互い思ってもいませんでした。
その後も、ずっと通って下さり、糖尿病も安定しています。
③歯周病と低体重児出産
歯周病の細菌が、胎盤を伝って直接感染すると言われています。
赤ちゃんが危険を察知して、「早く産まれなきゃ」と察知すると考えられます。
重度の歯周病のある方は、7倍低体重児出産のリスクがあります。
④歯周病と骨粗鬆症
歯周病があると、骨をつくるエストロゲンが少なくなると考えられています。
⑤歯周病と誤嚥性肺炎
誤嚥性肺炎の原因は、歯周病の細菌とされています。
高齢者で誤嚥してしまった時、肺炎につながるかどうかが関わってきます。
歯科、歯医者、むし歯、歯周病と言うと、どうしても医科に比べ軽視されがちで。
それは、直接命に関わらないと考えられているからです。
「痛いときだけ歯医者に行く」というお考えは、もしかしたら将来の病気につながるかもしれません。
おおた歯科こども歯科 院長 太田貴司
(自己紹介)https://ohta-dent.com/staff.html#intyo
2019年8月7日