滋賀県守山市古高町にある歯医者、
歯周病治療に力を入れている、おおた歯科こども歯科の院長太田貴司です。
今回は、「歯周病は治るの?」です。
答えは、「治るものと、治らない/治りにくいもの に分かれます」です。
歯周病は、大きく分けて2つに分類されます。
歯肉炎(G)と歯周炎(P)です。
Pには、P1・P2・P3と数字の分類があり、数字が大きいほど重度です。
歯肉炎とは、歯肉だけの病気です。
「歯ぐきが腫れた」「歯ぐきが赤い」「歯ぐきから出血する」が症状です。
対して、歯周炎とは、上記に加え歯を支える骨の病気です。
「歯ぐきが腫れた」「歯ぐきが赤い」「歯ぐきから出血する」に加えて、
骨の病気である「歯が動く」「歯が動揺する」「歯がグラグラする」などです。最終は、歯が抜けてしまいます。
歯周病は治るの?に戻ります。
歯肉炎(G)は治ります。
歯周炎(P)は治りません/治りにくいです。
つまり、
歯ぐきだけ(G)なら治ります。
歯周炎(P)で溶けてしまった骨は戻りません(お口の中が素晴らしい環境になった、再生治療なら別です)
歯周炎でも、歯ぐきの腫れや出血は治まりやすいです。しかし、骨は戻らない/戻りにくいので、結果「歯周炎は治らない/治りにくい」となります。
では、どうすれば良いのか?
①歯周炎にしない。歯肉炎で治す。
予防ですね
②初期の歯周炎(P1)で、進行を止める。
成人の80~90%は歯周病なので、歯周病にならないことは不可能かもしれません。
大事なのは、ここで止めることです。
③中等度の歯周炎(P2)で、徹底的に治療をして進行を止める。あるいは進行をゆっくりにさせる。
④重度の歯周炎(P3)で、再生療法や歯周内科治療を受ける(100%進行が止まると保障はできません)
治療の基本は、それほど大差はありません。
日々の歯磨き(軽視されがちですが、とても重要です)と、歯科医院での治療(スケーリングやルートプレーニング、歯周外科・歯周内科、再生療法)です。
まず目指すべきゴールは、「歯ぐきから出血がなくなる」ことです。
「たかが出血」と思われるかもしれませんが、歯周病で歯ぐきから出血がある・そして出血が続いているというのは、とても悪いサインなのです。
出血しているということは、血管が切れ歯周病の細菌が入り込みやすく、増殖しやすいということなのです。
歯周病が原因での出血は、一刻も早く止めたい状況なのです。
まずは丁寧な歯磨きをして、歯科医院で歯肉をきれいにしてもらいましょう。
おおた歯科こども歯科 院長 太田貴司
(自己紹介)https://ohta-dent.com/staff.html#intyo
2019年10月23日