滋賀県守山市古高町にある歯医者、おおた歯科こども歯科の院長 歯科医師の太田貴司です。
予防・痛くなる前の治療・歯周病の治療に力を入れています。
今回は「歯科医院でのフッ素塗布を保険診療で受けられるようになった経緯」について、お伝えします。
もう何年も前からなのですが、たまに「フッ素は自費ですか?」と聞かれることがあるので改めて書いていきます。
「保険でのフッ素の塗布」は太田貴司としては、とても嬉しい保険導入であります。
【目次】
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フッ素塗布が保険適用されなかった時代
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なぜ保険適用の対象になったのか
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保険適用の条件と制度の仕組み
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厚生労働省の制度改定で広がった範囲
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患者さまにとってのメリット
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保険適用だからといって油断しないでほしいこと
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当院でのフッ素塗布と保険利用についてのご案内
1. フッ素塗布が保険適用されなかった時代
かつて、むし歯予防として行うフッ素塗布は多くが 自費診療(じひしんりょう) に分類されていました。
つまり、保険(健康保険)が使えず、患者さまの100%自己負担で費用を支払う必要がありました。相場として、3000円から5000円でしょうか。
また、「自費」というだけで「怪しい」「よく分からない」と敬遠されることもあります。
そのため「痛くなったら歯医者を受診」「むし歯になったら削る」という考えが主流で、むし歯になる前の予防ケアが普及しづらかったのです。
2. なぜ保険適用の対象になったのか
むし歯や歯周病(ししゅうびょう:歯のまわりの病気)が進行すると、抜歯や入れ歯につながるリスクがあります。
また、歯の健康が全身の健康にも影響を与えることが分かってきました。
こうした背景から、むし歯の「重症化の予防」が国や歯科業界で強く求められました。
その結果、予防ケアを保険で受けられる制度が整えられ、「フッ素塗布」もその対象となってきました。
フッ素の塗布は、賛否両論あります。しかし、少量を歯に塗布するだけでしたら安全と考えられています。
危険なのは、フッ素「F」単体です。歯科医院でのいわゆるフッ素は、フッ化ナトリウム「NaF」であり安全と考えられています。
さらにフッ素は、自然界や食品にも含まれています。実は馴染みのある元素なのです。
3. 保険適用の条件と制度の仕組み
フッ素塗布が保険適用になるには、一定の条件があります。
口腔管理体制強化加算(通称「口管強」)の対象になる医院は、毎月フッ素塗布を保険で行えるようになりました。これはすごい嬉しい保険制度です。
制度が「予防ケアをもっと頻繁に、患者さまに受けてほしい」という方向に転換してきたのです。
太田貴司としても、おおた歯科こども歯科としても伝えやすくなりました。
4. 厚生労働省の制度改定で広がった範囲
令和6年度の診療報酬改定では、フッ素塗布(=「フッ化物歯面塗布処置」)が保険適用の評価項目に明記されました。
また、「う蝕の多発傾向患者さん」「根面う蝕(先月の内容です)の管理」「エナメル質の初期う蝕の管理」といった、むし歯になりかけの段階でも管理できる制度が設けられています。
つまり、むし歯になってから削るのではなく、「なる前に防ぐ」ために保険が使える時代になってきたのです。
5. 患者さまにとってのメリット
制度改定によって、患者さまには以下のようなメリットがあります:
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自費費用が減り、予防ケアを受けやすくなる
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定期的にフッ素塗布できることで、むし歯のリスクが下がる
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家族(特にお子さま)と一緒に通いやすくなる
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歯科治療だけでなく予防ケアを安心して始められる
「予防は必要だけど費用が心配」という患者さまにも、通いやすい制度が整ってきたということです。
また書いてしまいますが、太田貴司としてはとても嬉しい保険制度なのです。
6. 保険適用だからといって油断しないでほしいこと
保険適用になったとはいえ、フッ素塗布だけでむし歯が完全になくなるわけではありません。
ポイントは以下の通りです:
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毎日の歯みがきが最重要です。ここは怠らないようによろしくお願いいたします。
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定期検診で、重症化予防処置を受け、バイオフィルムを除去する
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間食を控え、甘い飲み物をダラダラ飲まない
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歯ぐきの状態もしっかり診てもらう
こうした日常と歯科医院でのケアがセットになって、予防の効果が最大化します。
歯科医院はあくまでもサポートです。毎日の歯磨き・フロス・歯間ブラシといったケアをぜひよろしくお願いいたします。
7. 当院でのフッ素塗布と保険利用についてのご案内
おおた歯科こども歯科では、患者さま一人ひとりに合わせた予防プログラムを設けています。
フッ素塗布も「月に1回」「2〜3月に1回」など、リスクに応じてご提案します。
保険で対応できる場合が多い(ほぼ100%です)です。
当院は、お子さまだけでなく、大人の患者さまも安心して予防ケアを続けていただける環境を整えています。
おおた歯科こども歯科 院長 太田貴司 (自己紹介)https://ohta-dent.com/staff.html#intyo
2026年5月1日











