滋賀県守山市古高町にある歯医者、おおた歯科こども歯科の院長 歯科医師の太田貴司です。 予防・痛くなる前の治療・歯周病の治療に力を入れています。 今回は、「歯周内科治療」のブログ第2弾です。 (次の第3回まで予定しております) 通常の歯石除去・歯周外科は、「歯石」にアプローチした考え方。 「歯周病菌は歯石に付くので、歯石を取りましょう」 対して、歯周内科治療は、「歯周病菌」にアプローチした考え方。 「歯周病の原因は、歯周病菌である。だから歯周病菌を除去しましょう。歯石は歯周病のリスクになるので、除去しましょう」 の違いがあります。 行っていることは、大差がありません。 ただ、大元の考え方の違いがあります。 歯周内科治療は、歯周病の原因である歯周病菌に直接アプローチします。 ですので、改善がはやいです。 具体的には、 ・治療開始1週間で、口臭が無くなる ・治療開始1週間で、出血が治まる ・治療開始1週間で、腫れが治まる です。 (時々、〝歯のぐらつきが治まる〟方もいらっしゃいます。) 治療の効果が早く出て、それが続きます。 再発もあまりありません。 (100%の成功率ではありません。免疫力が弱い人/喫煙をしている人/歯磨きを全くされない人 は、効果がないか、再発することもあります。) 歯周病は、生活習慣病の1つです。 ですので、治療に頼らずにご …続きを読む
2023年8月15日
滋賀県守山市古高町にある歯医者、おおた歯科こども歯科の院長 歯科医師の太田貴司です。 予防・痛くなる前の治療・歯周病の治療に力を入れています。 おおた歯科こども歯科の診療科目の中で、特長の1つ「歯周内科治療」。 こちらのお話をしていきます。 特に、歯周病でお悩みの方には呼んで頂きたいブログです。 ・歯ぐきからの出血が止まらない ・いつも歯ぐきが腫れている ・口臭がする ・歯周病で何本も歯が抜けている ・歯がグラグラする といった症状をもつ方に向けてのブログです。 歯周内科治療は、文字通り、歯周病を「内科的に」治療するものです。 従来の歯周病治療は「外科的に」でした。 「外科的に」というのは、歯ぐきを切る→根元をガリガリする→糸で縫う→糸取りをする といった内容です。 ただ単の歯石除去だけでは治らない歯周病には向いています。 しかし歯周「外科」治療はデメリットもあります。 ・痛い ・再発することがある です。 大がかりな治療を受けた割に、再発することがあるのです。しかも痛い思いをした上でです。 そこで歯周「内科」治療です。 歯周内科治療は、歯ぐきを切る→糸で縫う→糸取りをする がありません。 歯石除去は必須ではあります。 ただそこに「外科」がありません。 痛みを最小限に抑えられ、再発もほぼありません。 …続きを読む
2023年7月15日
滋賀県守山市古高町にある歯医者、おおた歯科こども歯科の院長 歯科医師の太田貴司です。 予防・痛くなる前の治療・歯周病の治療に力を入れています。 今回は、ホワイトニングのお話をしていきます。 新型コロナウイルスの猛威も治まってきて、マスクの着用が自由になりました。 そこで、前以上にホワイトニングや矯正治療の需要が増えてきております。 当院でも「ホワイトニングをしたい」という患者様が増えてきており、そのご紹介をしていきます。 ホワイトニングとは、歯の漂白のことです。 白くなるのは歯だけなので、詰め物・被せ物のような人工物は白くなりません。 あくまでもご自身の歯(さらに神経がある歯)限定です。 ・ホワイトニングでなぜ歯が白くなるの? 難しい専門用語は控えてお話しすると、ホワイトニング剤が歯の着色物質を分解しているからです。 確かに歯を削って詰め物をしているわけではないのに白くなるのは不思議ですよね。 ・ホワイトニングの期間は? 2~3週間ほどです。 ご希望により、延長することも可能です。 ・ホワイトニングはどれくらいもつの? 3~5年と言われております。 徐々に色がついてきますが、全く元通りになることは少ないです。 私太田貴司も13年ほど前にホワイトニングをしてもらいました。当時に比べては色は戻ってきて …続きを読む
2023年7月8日
滋賀県守山市古高町にある歯医者、おおた歯科こども歯科の院長 歯科医師の太田貴司です。 予防・痛くなる前の治療・歯周病の治療に力を入れています。 今回は、歯の構造についてお話します。 むし歯や歯周病を予防するには、歯がどのようにできているかを知っておくことでより理解を深めることができます。 歯は何からできている? 歯は大きく分けて4つの組織からできています。 エナメル質、セメント質、象牙質、歯髄(しずい)です。これらを詳しくみていきましょう。 ・エナメル質 歯の一番の表面を覆っている硬い組織です。 人間の体で最も硬いともいわれています。 厚さはおおよそ2~3mmで、色は半透明をしています。 エナメル質の97%はハイドロキシアパタイトという無機質(ミネラル)の成分からできており、残りは水分と有機質です。 酸に弱いという特性をもち、酸に触れると溶け出してしまいます。 エナメル質ではミネラルが溶け出す「脱灰」と、溶け出したミネラルを修復する「再石灰化」が日々繰り返されていますが、様々な要因により脱灰が再石灰化を上回るとむし歯になります。 ・セメント質 歯の根の表面を覆っている組織です。 歯根膜によって歯を支える骨(歯槽骨)と結びついています。人の骨と同じくらいの硬さです。無機質が60%、有機質が25%、水分15%からできています。 & …続きを読む
2023年7月1日
滋賀県守山市古高町にある歯医者、おおた歯科こども歯科の院長 歯科医師の太田貴司です。 予防・痛くなる前の治療・歯周病の治療に力を入れています。 先月、かかりつけ歯科医院で歯石の除去をしてもらいました。 歯石を除去してもらうことで、歯周病の予防になります。 歯周病が進行すると、歯が抜けてしまいます。 それは避けたいところですよね。 多くの患者様が当てはまるのですが、 「むし歯があります」とお伝えするとショックを受けられますが 「歯周病になっています」とお伝えしても、あまりピンとこられず「ふ~ん」といった感じでリアクションをされます。 むし歯と歯周病を比べると怖い病気は、明らかに歯周病の方です。 ですが、そもそもどのような病気かご存知ないのでピンとこないのかもしれません。 それを知ってもらうのが歯科医院の役割ですね。 さて、今回の歯科検診では歯石を除去してもらいうがいをしたら、血が出ました。 全く健康な歯ぐきであれば、歯石を除去してもらっても出血はしません。 なぜ出血するのでしょうか? それは歯ぐきに炎症があるからです。 広い意味で「歯周病」になっているのです。 私太田貴司の原因は歯石もありましたが、「歯ブラシが歯ぐきにきちんと当たっていない」からです。 今はまだ軽度ですが、炎症も放置・歯 …続きを読む
2023年6月15日
滋賀県守山市古高町にある歯医者、おおた歯科こども歯科の院長 歯科医師の太田貴司です。 予防・痛くなる前の治療に力を入れています。 今回は、「歯周病になりやすい人」についてお話します。 歯周病は30歳前後に発症する病気で、歯を失う原因の中でも最も多いです。 歯周病の原因は、主にプラーク(磨き残しとばい菌のかたまり)です。 しかし、他にも多くの危険な要因(リスクファクター)があることをご存知でしょうか? 歯周病になりやすい人の要因とは? 歯周病とは、プラーク(磨き残しとばい菌のかたまり)より生じる病気で、歯ぐきが腫れて出血したり、最終的には歯を支える骨(歯槽骨)が溶けてしまいます。 初期段階ではほとんど自覚症状がありません。 気づかないうちに症状が進行することが少なくないことから、「サイレントキラー(静かな殺し屋)」と呼ばれています。 歯周病を進行させる要因には2種類あります。 お口の中:歯並び、噛み合わせのあっていない被せ物、歯ぎしりなどによる強い咬合力などのお口の中の環境によるするもの。 全身:糖尿病などの全身疾患、ストレスや喫煙、食生活などの生活習慣など全身の状況によるものがあります。 歯周病を予防したり症状を改善するには、これらの危険な要因を減らすことがとても大切です。 お口の中に関係するもの …続きを読む
2023年6月1日
滋賀県守山市古高町にある歯医者、おおた歯科こども歯科の院長 歯科医師の太田貴司です。 予防・痛くなる前の治療に力を入れています。 この度、本の出版をしました。 現在の私の想いがぎっしり詰まっています。 【内容】 2部構成です。 「歯」のことと、「私太田貴司」のことです。 ・第1章 「歯」について シンプルに、歯の2大疾患である「むし歯」と「歯周病」に焦点を当てています。 人間はお口の中以外から食事を摂ることはできません。歯は28本あり、どの歯も大切です。 指の先程の大きさしかない歯がトラブルを起こすと、とても痛くなります。日常生活もままならないほどです。 ですが、命には関わらない。基本的に保険も効くので、1回の治療で数万円かかるわけではない。 「命に関わらない」「保険が効く」。そこに落とし穴があるのでは?と考えております。 どうしても皆さま、歯を軽視しがちです。 そのような内容から始まり、実際に歯を守るためにエッセンスを書きました。 専門的な内容になるので、難しい部分もあるかもしれません。 少しずつ読み進めて頂ければ良いかと思います。 何か1つでも実践され、歯の健康に関わることができれば幸いです。 ・第2章 「太田貴司」について なぜ開業したのか? 何にフォーカスを当てているのか? 1日の生活リズム …続きを読む
2023年5月10日
滋賀県守山市古高町にある歯医者、おおた歯科こども歯科の院長 歯科医師の太田貴司です。 今回は、むし歯ができるまでお口の中でどのようなことが起こっているのかについてお話します。むし歯は、ある日突然痛くなるわけではありません。毎日の汚れの積み重ねが、徐々にむし歯を生じさせるのです。 むし歯の3つの原因 むし歯には大きく分けて3つの原因があります。それは「むし歯原因菌」、「砂糖」、「歯の質」です。この3つが重なり時間が経過すると、むし歯ができてしまいます。 ・むし歯原因菌 お口の中には様々な細菌がいますが、その中でもむし歯の原因菌として挙げられる代表的な細菌がミュータンス菌です。ミュータンス菌が産生する酸は、歯の表面のエナメル質の成分であるカルシウムやリンを溶かして脱灰させる性質をもちます。 ・食べ物や飲み物に含まれる砂糖 食べ物や飲み物に含まれる砂糖の中でも、特にショ糖はミュータンス菌が酸を酸性するときに餌にします。 ・歯の質 エナメル質や象牙質のむし歯へのなりやすさには個人差があります。例えば、子どもの乳歯はエナメル質がまだ柔らかいため、むし歯になると一気に進行してしまうような性質があります。 むし歯ができる仕組み ミュータンス菌は食べ物や飲み物に含まれる砂糖を分解してプラークを作り出し、その中に棲み …続きを読む
2023年5月1日
滋賀県守山市古高町にある歯医者、おおた歯科こども歯科の院長 歯科医師の太田貴司です。 予防・痛くなる前の治療に力を入れています。 「いろいろやってみたけど、良くならなかったので来ました」 と金属アレルギーをお持ちの方がおおた歯科こども歯科にいらっしゃいます。 現在お口の中に入っている銀歯が金属アレルギーの原因ではないか?ということです。 まずはネックレス・指輪・ピアスが原因ではないか?ということで除去を試みるようです。 しかし良くならない。 できれば銀歯は外したくない。 そりゃあそうですよね。ネックレス・指輪・ピアスと違って、そう簡単に外せるものではないからです。 時間も労力も治療費もかかります。 しかし他の原因は当たったし、最後の手段として歯科にご来院されます。 銀歯が金属アレルギーの原因であれば、除去すれば金属アレルギーは落ち着く方向に向かっていきます。 しかし、それは時間の経過との戦いです。 数ヶ月から数年かかることが前提です。 金属アレルギー成分がお身体に残り続けると、完全に治らないケースもあります。 ですので、100%を望める治療ではありません。 ですので、むやみやたらに銀歯を外していくのは好ましくありません。 前提として「パッチテスト」をしてもらい、金属アレルギーの検査をして頂きます。 パッチテストは …続きを読む
2023年4月15日
滋賀県守山市古高町にある歯医者、おおた歯科こども歯科の院長 歯科医師の太田貴司です。 予防・痛くなる前の治療や、矯正治療に力を入れています。 今回は、定期検診(歯周病管理、重症化の予防)の大切さについてお話します。 忙しくて定期的に通うのは大変なので、痛くなってから、違和感が気になってから行っても間に合えばいいのでは? と思う方もいらっしゃるかもしれません。なぜ歯科において定期検診(歯周病管理、重症化の予防)が大切なのでしょうか? 国民皆歯科健診制度の導入とその背景 令和7年を目処に、国民皆歯科健診制度が導入されるのをご存知でしょうか?これは、全ての国民に対して毎年の歯科検診を義務づけるというものです。具体的には、勤務先で行われる健康診断の中に歯科検診も組み込む形が検討されています。 現行の制度では、1歳半と3歳での検診のほか、小学校から高校までの学校歯科検診、各自治体による歯科検診などがありますが、年齢を重ねるほど検診の受診率が低くなっています。これは、残念ながら国民全体で歯科に対する予防の意識が高くないことにより生じていることです。 検診に行っていないからといって、全員がお口の健康が保てているわけではありません。歯周病に罹患している人は、自覚症状がない人も含めると400万人にものぼるといわれています。歯周病はいつの間にか進 …続きを読む
2023年4月1日