滋賀県守山市古高町にある歯医者、おおた歯科こども歯科の院長 歯科医師の太田貴司です。
予防・痛くなる前の治療・歯周病の治療に力を入れています。
本日は、むし歯の予防に効果的な「シーラント」についてお伝えします。
今、おおた歯科こども歯科でも積極的に行っています。
目次
シーラントとは?
シーラントのメリット
シーラントのデメリットや注意点
シーラントはどんな人におすすめ?
シーラントの処置方法
シーラント後のケア方法
まとめ
1. シーラントとは?
シーラントとは、むし歯になりやすい奥歯の溝をプラスチック樹脂(じゅし)で前もって埋めて、むし歯を予防する処置のことです。
特に、生えたばかりの永久歯(えいきゅうし)は溝が深く、汚れがたまりやすいため、シーラントを施すことでむし歯のリスクを大幅に減らすことができます。
シーラントの特徴:
✅ 痛みを伴わない処置
✅ 歯を削らずにできるむし歯の予防処置
✅ 特にお子さまにおすすめ
シーラントは主に、乳歯の奥歯、6歳臼歯(きゅうし)と呼ばれる最初の永久歯、12歳臼歯に行うことが多いですが、むし歯になりやすい他の奥歯にも可能です。
溝があれば、そこにシーラントをすることができます。
2. シーラントのメリット
シーラントには、以下のようなメリットがあります。
① むし歯予防に効果的奥歯の溝は歯ブラシが届きにくく、食べかすが溜まりやすい場所です。シーラントで溝を埋めることで、むし歯のリスクを減らします。
② 痛みがないシーラントの処置では歯を削ることがないため、痛みを感じることはほとんどありません。お子さまでも安心して受けられる処置です。
③ 短時間で終わるシーラントの処置は1本あたり数分で完了します。学校帰りやお出かけ前にも気軽に受けることができます。
④ 保険適用で費用負担が少ないお子さまのシーラント処置は保険適用となる場合が多く、費用の負担が少ないのも大きなメリットです。ほとんどの方が丸福の範囲で可能です。
3. シーラントのデメリットや注意点
① 外れることがある
シーラントは時間が経つと摩耗し、取れてしまうことがあります。そのため、定期的なチェックが必要です。
おおた歯科こども歯科でも外れることは伝えております。「削っていない分、外れてしまうことがあります。定期的なチェック時に外れてしまっていたら、再度シーラントをします」とお伝えしております。
② すでにむし歯になっている歯には適用できない
シーラントはあくまで予防処置のため、すでにむし歯になっている歯には適用できません。むし歯が進行する前に早めの処置が重要です。
同様に、むし歯で詰め物をしている部分にシーラントをすることはできません。
③ 100%むし歯を防げるわけではない
シーラントをしていても、完全にむし歯を防げるわけではありません。毎日の歯みがきや歯科医院での定期検診が重要です。
④歯ぐきの付け根、歯と歯の間にシーラントをすることはできません。
あくまでも「歯の溝」の部分です。一番むし歯になりやすい「歯と歯の間」の予防は、ご自身が主役です。
4. シーラントはどんな人におすすめ?シーラントは特に以下のような方におすすめです。
✅ 生えたばかりの永久歯があるお子さま(6~15歳)
✅ 奥歯の溝が深く、むし歯になりやすい方
✅ 歯磨きが苦手で、汚れが残りやすい方
✅ むし歯のリスクが高いと診断された方
特にお子さまの歯はエナメル質(えなめるしつ)が未成熟でむし歯になりやすいため、シーラントの処置を受けることでむし歯予防に大きな効果を発揮します。
5. シーラントの処置方法
シーラントの処置は、以下のような流れで行われます。
歯のクリーニング(汚れをしっかり落とす)
薬剤で歯の表面を処理(シーラントがしっかりつくようにする)
シーラント材を歯の溝に塗布
光を当てて硬化(こうか)させる(しっかり固める)
処置は数分で完了するため、痛みもありません。
6. シーラント後のケア方法
シーラントをした後も、日々のケアが大切です。
✅ 毎日の歯みがきをしっかり行う
✅ シーラントが取れていないか定期的に歯科医院でチェック
✅ 甘いものの摂取を控える
✅ フッ素塗布と併用することで予防効果アップ
特に3~6か月ごとの定期検診を受け、シーラントが取れていないか確認することが重要です。
7. まとめ
シーラントは、歯を削らずにむし歯を予防できる効果的な処置です。特にお子さまの永久歯を守るために有効で、痛みもなく短時間で処置が完了します。ただし、定期的なメンテナンスと適切なセルフケアが必要です。魔法の治療ではございません。
お子さまのむし歯が心配な方は、ぜひ一度歯科医院でシーラントの相談をしてみてください。
おおた歯科こども歯科 院長 太田貴司
(自己紹介)https://ohta-dent.com/staff.html#intyo
2025年8月25日