滋賀県守山市古高町にある歯医者、おおた歯科こども歯科の院長、歯科医師の太田貴司です。予防・痛くなる前の治療・歯周病の治療に力を入れています。
今回は「インプラントって一生もつの?インプラント周囲炎について」お伝えをします。
インプラントは、1本30万円以上する高額の治療です。
受けるには一大決心をされると思います。
その一大決心をしたインプラントって一生もつのか?
それについてお伝えをします。
目次
- インプラントは一生持つのか?
- インプラント周囲炎とは?
- インプラント周囲炎の原因
- インプラント周囲炎の予防方法
- まとめ
1. インプラントは一生持つのか?
一概に一生もつとは言い切れません。
インプラントは、適切なケアとメンテナンスを行うことで、10年から15年以上機能することが報告されています。
中には20年以上問題なく使用されているケースもあります。しかし、これは患者さまの日々の口腔ケアや定期的な歯科医院でのメンテナンスに大きく依存します。
2. インプラント周囲炎とは?
インプラント周囲炎(しゅういえん)とは、インプラントの周囲に炎症が起こり、歯ぐきや顎の骨が徐々に破壊される疾患です。初期段階では自覚症状が少ないため、気づかないうちに進行することがあります。
放置すると、最終的にはインプラントが脱落する可能性もあります。
自然に抜けてしまうこともあります。
3. インプラント周囲炎の原因
主な原因は、インプラント周りのプラーク(歯垢)や歯石の蓄積による細菌感染です。
特に、他の歯に歯周病がある場合、口腔内の細菌がインプラント周囲に影響を及ぼしやすくなります。
また、喫煙や糖尿病などの全身的な要因もリスクを高めます。
4. インプラント周囲炎の予防方法
- 適切な口腔ケア: 毎日のブラッシングとフロスを徹底し、プラークの蓄積を防ぎましょう。
- 定期的な歯科受診: 3〜6ヶ月に一度の定期検診とプロフェッショナルクリーニングを受けることで、早期発見と予防が可能です。
- 生活習慣の見直し: 喫煙はインプラント周囲炎のリスクを高めるため、禁煙をおすすめします。また、糖尿病の方は血糖コントロールをしっかり行いましょう。
- インプラントを入れる前に:特に歯周病の治療を完了しておきましょう。インプラントを入れる前に歯周病菌があると、入れた後も残ります。まずは除菌をしましょう。
- 全身のコントロール:特に糖尿病のコントロールは必須だと考えます。歯があるときの歯周病と同じです。糖尿病が歯周病のリスクになるのと同じように、糖尿病はインプラント周囲炎のリスクになります。
- 禁煙:こちらも必須だと考えます。禁煙は、ご自身でインプラントを抜こうとしているのと同じ行為です。わざわざ歯医者に行って、高額の治療費を払い、時には痛い思いをして入れたインプラントをご自身で抜いてしまう。これはとてももったいないものです。 タバコもお金がかかります。塵も積もれば山となるで、もしかしたら今までタバコに費やしたお金は、インプラント以上になっているかもしれません。
5. まとめ
歯より長くもつインプラントはありません。
元々の歯を悪くしてしまったので、インプラントは大切にしていきましょう。
インプラントを長持ちさせるためには、患者さま自身の口腔ケアと定期的な歯科医院でのメンテナンスが欠かせません。
インプラント周囲炎は初期段階での発見と対応が重要です。お口の健康を守るため、日々のケアとプロフェッショナルなサポートを組み合わせて、インプラントを一生ものにしましょう。
おおた歯科こども歯科 院長 太田貴司(自己紹介)https://ohta-dent.com/staff.html#intyo
2025年6月9日