滋賀県県守山市古高町にある歯医者、おおた歯科こども歯科の院長、歯科医師の太田貴司です。 予防・痛くなる前の治療・歯周病の治療に力を入れています。 今回は「クラック」について解説していきます。 誰にでもあるもので、僕の歯にもあるはずです。 目次 クラックとは何か? クラックが発生する原因 クラックの主要な症状 ご自身では見つけにくい理由 クラックの治療方法 クラックの予防のためにできること おおた歯科こども歯科のご案内 1. クラックとは何か? クラックとは、歯に発生する小さな亀裂(ヒビ)のことを指します。イメージとしては、亀裂骨折です。 クラックは、歯の表面に見えるものもあれば、歯の内部に発生して直接見えない場合もあります。 クラックは、早期に発見した場合は大きな問題に発展する前に治療できますが、放置すると痛みや歯を失うことににつながることもあります。 2. クラックが発生する原因 クラックの原因はいくつかあります。主な原因として以下が考えられます: ブラキシズム・クレンチング(歯ぎしり・食いしばりのことです):歯をかみしめる習慣が歯に大きな負荷をかけ、亀裂を生じることがあります。 歯の欠損:歯を失った状態のままだと、他の歯に負担が大きくなります。その結果、亀裂が起きやすくなります。 被せ物・詰め物の咬み合わせが高い:過去に治療を受けた歯が亀裂を生みやすくなることもあります。 …続きを読む
2025年3月10日
滋賀県守山市古高町にある歯医者、おおた歯科こども歯科の院長、歯科医師の太田貴司です。 当院では、予防・痛くなる前の治療・歯周病の治療に力を入れています。 今回は「上顎洞(じょうがくどう:鼻の空洞)と上の歯の痛み」について解説します。 上顎洞の炎症が歯の痛みに関係していることをご存じでしょうか? 実は割と経験します。その仕組みや治療方法を詳しくご紹介します。 【目次】 上顎洞(じょうがくどう)とは? 上顎洞と上の歯の関係 上顎洞炎(副鼻腔炎:ふくびくうえん)による歯の痛み 上顎洞と歯の痛みの見分け方 上顎洞や歯の痛みがあるときの対処法 治療とサポート 1. 上顎洞(じょうがくどう)とは? 上顎洞は、副鼻腔(ふくびくう)と呼ばれる鼻の周りにある空洞の一つで、鼻の横にあります。 この空洞は、鼻腔(びくう)とつながっており、空気の通り道としての役割や、頭部の重さを軽減する役割があります。 上顎洞は上の歯のすぐ上に位置しているため、炎症や感染が発生すると、歯やその周辺に影響を及ぼすことがあります。 2. 上顎洞と上の歯の関係 上顎洞と上の奥歯(特に大臼歯)はとても近い位置にあります。 そのため、上顎洞のトラブルが歯の痛みとして感じられることがあります。 このような痛みは、患者さまが歯の問題と誤解されることが多いです。 また、歯の根が上顎洞に近い場合、歯の治療や抜歯が原因で上顎洞に影響を与える …続きを読む
2025年3月3日
滋賀県守山市古高町にある歯医者、おおた歯科こども歯科の院長、歯科医師の太田貴司です。 当院では、予防・痛くなる前の治療・歯周病の治療に力を入れています。 今回は、いま急速に発展しているAI(人工知能、歯科分野)について、現在と将来について書いてみます。 これから期待大の分野です。 【目次】 歯科分野におけるAIの現状 AIが可能にする具体的な技術とサービス 歯科治療におけるAIのメリット AIがもたらす未来の歯科医療 まとめ 1. 歯科分野におけるAIの現状 近年、AI(Artificial Intelligence:人工知能)は多くの分野で活用され、歯科医療もその例外ではありません。 特に画像診断や患者さまのデータの管理において、AI技術が急速に進化しています。 例えば、歯科用レントゲン画像の解析では、AIがむし歯や歯周病の兆候を短時間で検出することが可能です。 患者さまのお口のデータを基に最適な治療計画を提案するシステムも開発されています。 このように、AIは歯科医療の精度と効率を高める重要なツールとなっています。 2. AIが可能にする具体的な技術とサービス AIの活用により、歯科分野で以下のような技術とサービスが実現しています。 1)レントゲン画像の自動診断 AIは、レントゲン画像を解析し、むし歯や歯周病、骨密度の低下などを迅速かつ正確に検出します。 これにより、人間での見 …続きを読む
2025年2月24日
滋賀県守山市古高町にある歯医者、おおた歯科こども歯科の院長、歯科医師の太田貴司です。 当院では、予防・痛くなる前の治療・歯周病の治療に力を入れています。 最近、太田貴司自身も経験している知覚過敏。 現在進行中でしみています。 ジワーとしみる感じ、嫌なものですね。 今回は、多くの方が悩む“知覚過敏”について詳しく解説します。 【目次】 知覚過敏とは? 知覚過敏の原因 知覚過敏の症状 知覚過敏の治療法 知覚過敏を予防する方法 おおた歯科こども歯科での取り組み 1. 知覚過敏とは? 知覚過敏とは、冷たいもの・熱いもの・甘いもの・酸っぱいものを口にしたときに歯がしみる症状のことを指します。専門的には“象牙質知覚過敏”と呼ばれ、歯の内側にある象牙質が外部刺激に敏感に反応する状態です。 一般的には、「冷たいもの」=知覚過敏と思われているのですが、甘いもの・酸っぱいものも当てはまります。 知覚過敏は一時的な症状であることも多いですが、放置すると歯の健康を損なう可能性があります。何か対策はしたほうが良さそうです。 2. 知覚過敏の原因 知覚過敏が起こる主な原因は、以下の通りです。 1. 歯のエナメル質のすり減り エナメル質は歯の表面を覆う層で、内部の象牙質を保護しています。 しかし、歯ぎしり・強すぎる歯磨き・硬い歯ブラシの使用によりすり減ると、象牙質が露出してしまいます。 2. 歯ぐきの後退 お年 …続きを読む
2025年2月17日
滋賀県守山市古高町にある歯医者、おおた歯科こども歯科の院長、歯科医師の太田貴司です。 当院では、予防、痛くなる前の治療、歯周病の治療に力を入れています。 コロナ禍も終わり、今はトリプルデミックとも言われています。 感染症は続いていますが、以前よりも感染症に対する意識も薄れてしまっているかもしれません。 ここで改めて、感染症の対策について述べます。 目次 歯科医院における感染症対策の重要性 標準予防策(スタンダードプリコーション)とは 当院での具体的な感染症対策 手袋(グローブ)の使い捨て 器具の洗浄・消毒・滅菌 環境整備と清掃 患者さまへの協力依頼(スタッフに対しても) まとめ 1. 歯科医院における感染症対策の重要性 日常における歯科診療では、患者さんの口腔内を直接扱うため、血液や唾液を介して感染症が広がるリスクがあります。 しかも、通常の歯科医院は1日何十名の方がいらっしゃるのでなおさらです。 そのため、院内感染を防ぐ対策はとても大切です。 適切な感染症対策を行うことで、患者さんとスタッフの安全を守り、安心して治療を受けていただける環境が出来上がります。 2. 標準予防策(スタンダードプリコーション)とは 歯科におけるスタンダードプリコーション(標準予防策)とは、すべての患者さまの血液や体液を感染の可能性があるものとして扱い、感染予防策を徹底する考え方です。 どん …続きを読む
2025年2月10日
滋賀県守山市古高町にある歯医者、おおた歯科こども歯科の院長、歯科医師の太田貴司です。 当院では、予防、痛くなる前の治療、歯周病の治療に力を入れています。 現在、もっとも流行っているかもしれないデジタルを応用した歯科技術・治療についてお伝えします。 メリットは ・歯科医院側も患者さまも楽 ・できたものがより精密 ・時短できる ・余計なゴミがでない ・余計なゴミがでないので、清潔であり嫌な臭いもしない 目次 デジタル技術の導入 主要なデジタル技術とその応用 口腔内スキャナー CAD/CAMシステム デジタル矯正 3Dプリンター デジタル技術のメリット デジタル技術の課題と展望 まとめ 1. デジタル技術の導入 近年、歯科医療ではデジタル技術の導入が進んでいます。 これにより、診断や治療の精度が向上し、患者さんの負担軽減や治療期間の短縮が期待されています。これは日本だけではなく、世界的に進んでいます。 2. 主要なデジタル技術とその応用 口腔内スキャナー: 従来の型取りに代わり、特殊なカメラで口の中を3Dでスキャン(読み取り)し、正確な歯型を取得します。これにより、患者さまの不快感が軽減され、精密な補綴物(詰め物や被せ物)が作製できます。 CAD/CAMシステム(キャドカムと呼びます): コンピュータによる形やかみ合わせの設計(CAD)と製造(CAM)を組み …続きを読む
2025年2月3日
滋賀県守山市古高町にある歯医者、おおた歯科こども歯科の院長、歯科医師の太田貴司です。 当院では、予防、痛くなる前の治療、歯周病の治療に力を入れています。 今回は、やっと注目してくれるようになったお口の病気と全身の病気について述べます。 注目してくれるようになったというのは、患者さまではありません。 医科です。 お口の病気と全身の病気は以前から言われていました。 ただ、どうしても全身の病気が優先されてしまうのでそこまで注目を浴びていませんでした。 今回はそこをお伝えします。 目次 歯周病とむし歯とは? 歯周病と全身の病気の関係 むし歯が全身に及ぼす影響 口腔ケアの重要性 まとめ 1. 歯周病とむし歯とは? 歯周病は、歯を支える組織(歯ぐきや骨)に炎症が起こる病気です。進行すると歯を支える骨が溶けてしまいます。 初期段階では歯ぐきの腫れや出血が見られ、進行すると口臭がして歯がぐらつき、最終的には抜け落ちることもあります。歯ぐきの腫れや出血はあくまでも一症状です。そこからさらに進行します。ここは皆さまがあまりご存知ない点です。 歯周病は「歯ぐきが腫れて血が出る病気」ではありません。「歯が抜けてしまう病気」です。 一方、むし歯は、歯の表面が細菌によって溶かされ、穴が開く病気です。 放置すると痛みが生じ、歯の神経にまで達すると強い痛みや感染症を引き起こすことがありま …続きを読む
2025年1月27日
滋賀県守山市古高町にある歯医者、おおた歯科こども歯科の院長、太田貴司です。 当院では、予防、早めの治療、歯周病の治療に力を入れています。 目次 高齢者にとっての口の健康の重要性 オーラルフレイル(お口の機能の衰え)とは? お口のケアの基本:清潔と機能の維持 具体的な口のケアの方法 口のケアと全身の健康の関係 まとめ 1. 高齢者にとっての口の健康の重要性 年齢を重ねると、お口の中の健康が全身の健康に大きな影響が大きくなります。 お口の中が不衛生だと、食事がしにくくなり、栄養不足や免疫力の低下を招くことがあります。 口の中の細菌が増えると、誤って飲み込んでしまい、誤嚥性肺炎などの病気を引き起こすリスクも高まります。 そのため、高齢者にとって適切な口のケアは、健康寿命を延ばすためにとても重要です。 2. オーラルフレイル(お口の機能の衰え)とは? 年齢とともに、お口の機能が徐々に低下することがあります。 例えば、咬む力や飲み込む力が弱くなったり、話すことが難しくなったりすることです。 これらの変化を放置すると、食事の質や量が減り、全身の筋力低下や社会活動の減少につながる可能性があります。 早めに気づき、適切な対策をとることで、これらの問題の進行を防ぐことができます。 3. お口のケアの基本:清潔と機能の維持 お口のケアは大きく分けて「清潔を保つケア」と「機能を維持するケア」の2種類があ …続きを読む
2025年1月20日
滋賀県守山市古高町にある歯医者、おおた歯科こども歯科の院長、歯科医師の太田貴司です。 当院では、予防・痛くなる前の治療・歯周病の治療に力を入れています。 睡眠の質を向上させるためにも、今回は歯ぎしりについてお伝えします。 目次 歯ぎしりとは? 歯ぎしりの主な原因 歯ぎしりが引き起こす問題 歯ぎしりの最新治療法 睡眠の質向上と歯ぎしりの関係 まとめ 1. 歯ぎしりとは? 歯ぎしり(ブラキシズムとも呼びます)は、睡眠中や起きている時に無意識に上下の歯を強くすり合わせたり、咬み締めたりする習慣を指します。 多くの場合、ご本人は自覚しておりません。ご家族や歯科医師の指摘で初めて気づくことが多いです。 2. 歯ぎしりの主な原因 歯ぎしりの原因は1つではなく、以下のような複数の要因が関係しています ストレス: 日常生活での精神的な緊張や不安が、無意識のうちに歯ぎしりを引き起こすことがあります。それだけではなく、「楽しい」とかプラスの感情でも起きえます。 咬み合わせの異常: 歯の位置や咬み合わせが合っていないと、歯ぎしりの原因となることがあります。 生活習慣: カフェインやアルコールの過剰に摂取していると影響がでることがあります。 睡眠の障害: 睡眠時無呼吸症候群などの睡眠障害が関連している場合もあります。 3. 歯ぎしりが引き起こす問題 歯ぎしりを放置すると、以 …続きを読む
2025年1月13日
滋賀県守山市古高町にある歯医者、おおた歯科こども歯科の院長 歯科医師の太田貴司です。 予防・痛くなる前の治療・歯周病の治療に力を入れています。 明けましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願いします。 新年からご質問です。 最後に歯医者に行ったのはいつですか? 「痛みがないから大丈夫」と思っている方も多いかもしれませんが、実はそれが大きな大きな落とし穴になることもあります。 今回は、歯科医院に定期的に通う重要性や、放置するとどうなるかについてお話しします。 1. 痛みがなくても進行する虫歯や歯周病 むし歯や歯周病は、初期段階では痛みや不快感がほとんどありません。そのため、気づいたときには症状が進行していることが多いのです。 例えば、むし歯が進行すると以下のような問題が起こります 冷たいものや甘いものがしみる 歯の神経が傷んでしまう 歯を抜かなければならない状態になる 歯周病も同様です。 進行すると口臭が強くなります。 歯がグラグラしてきます。 そして、最終的には歯が抜け落ちてしまいます。 痛みが出てからでは治療が大がかりになり、費用や時間もかかります。 しかも完治はありません。 なおさら早期発見・早期治療がカギです! 2. 定期検診で予防することが最善の治療 歯医者は「痛くなったら行く場所」ではありません。 実は、定期検診やクリーニ …続きを読む
2025年1月5日











