滋賀県守山市古高町にある歯医者、おおた歯科こども歯科の院長 歯科医師の太田貴司です。
予防・痛くなる前の治療・歯周病の治療に力を入れています。
今回は、「歯周内科治療」のブログ第3弾です。
(最終回です)
歯周病の原因は、歯周病菌という「細菌」です。
決して「歯石」が原因ではありません。
ですので、ただ単に歯石の除去をしていても改善するどころか、歯周病の進行を止めることすらできない方もいらっしゃいます。
(あくまでも中等度・重度の方のみです。初期や軽度であれば、歯石の除去と、歯磨きで改善します。)
ここで重要なのは、原因の歯周病菌です。
歯周病菌は、1種類ではありません。
何百種類もあり、人によってどの歯周病菌に感染しているのかが違うことです。
ですので、その人が「どの歯周病菌に感染しているのか?」を調べ、見つけ、その歯周病菌に対する治療をすれば、歯周病は改善します。
以下が、特に歯周病を悪化させる細菌です(当院のホームページから抜粋します)
① P.g菌( Prophyromonas gingivalis、ポルフィノモナス・ジンジバリス)
- 慢性的な歯周病の発症に関連が深い菌です。 非常に悪性度が高く、歯を支える骨が溶けていると、この菌が多いです。 歯周ポケットの深い部分に生息します。
全身疾患との関連があります。(糖尿病、動脈硬化、早産など) 口臭の原因にもなります。
② T属( Treponema、トレポネーマ )属
- 慢性的な歯周病と関連しています。 歯周病が重度なほど多い菌です。
③ T.f菌( Tannerella forsythensis、タンネレラ・ファーサイシア )
- 急速に進行する歯周病と関連しています。 この菌が多いと、難治性です。
④ A.a菌( Aggregatibacter actinomycetemcomitans、アグリゲイトバクター・アクチノミセテムコミタンス )
- 非常に悪性度の強い細菌です。 急速に進行する歯周病と関連します。
⑤ F.n菌(Fusobacterium nucleatum、フソバクテリウム・ヌクレアタム)
- プラーク(歯垢)の中に多く含まれます。他の細菌と集まることで、バイオフィルムを作ります。 口臭の原因になります。
⑥ P.i菌( Prevoterlla intermedia、プレボテラ・インターメディア)
- 妊娠性歯周炎に関連する菌です。 女性ホルモンで菌が発育します。
通常の検査で、この細菌を調べることはできません。
歯周病PCR検査という検査であれば、調べることができます。
それを基に、歯周内科治療を進めていきます。
歯周病でお悩みの方、お問い合わせ頂ければ幸いです。
https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSfrp8-zLijVzg_Vm3MTajhaLY2Vr6noGhxAJq9MFeZ5ERqeDg/viewform
まで
おおた歯科こども歯科は、国際歯周内科学研究会の会員です
おおた歯科こども歯科 院長 太田貴司
(自己紹介)https://ohta-dent.com/staff.html#intyo
2023年9月15日