滋賀県守山市古高町にある歯医者、おおた歯科こども歯科の院長 歯科医師の太田貴司です。
予防・痛くなる前の治療・歯周病の治療に力を入れています。
歯の治療をするに当たり、何よりも一番に「見た目重視」を優先される方がごくごくたまにいらっしゃいます。
何が何でも「白い歯がいい」ということです。
そこまで仰る方ですので、お口の中への意識はとても高いです。歯科医院側も嬉しく思います。
ただその歯に白い物(コンポジットレジン以外;セラミックインレーやセラミッククラウンなど)を入れると、
・すぐに欠けてしまう
・すぐに割れてしまう
・すぐに外れてしまう
・将来的にむし歯になりやすい
側面もあります。
その歯というのは、親知らずや第二大臼歯(前から数えて7番目の歯)です。
そのような喉に近いような歯にデメリットのほうが多い白い歯(コンポジットレジン以外:セラミックインレーやセラミッククラウンなど)を入れるメリットは少ないのではないか?と考えます。
白い歯を希望される理由として「金属が目立つ」があります。
上の第二大臼歯は、大きくお口を開けて下からじっくり近付いて見ないと見えません。
一番奥の歯に対して、第三者目線の優先して白い歯を入れても、すぐ割れてしまったら当事者のあなたに不具合が出ます。
その歯を「第三者目線のために入れるのか」「自分の臓器だから、自分のためになるべく長持ちさせたいから入れるのか」で考えて頂きたいなぁと思うときがあります。
年に1回あるかないかですが。。。
親知らずや第二大臼歯に白い歯(コンポジットレジン以外)を入れようと思うと、歯を削る量が増えます。
それは、割れにくくするため厚みを取る必要があるからです。
どこで厚みを取るかは、歯を削り込んで厚みを確保する必要があります。
そうして、無理やりに近い形で入れた第二大臼歯の白い歯(コンポジットレジン以外です)に、どれだけの価値があるのかなぁと思ってしまいます。
前歯や小臼歯(前から数えて4番目と5番目の歯)、時には第一大臼歯(前から数えて6番目の歯)にきれいな白い歯を求めるのはよく分かります。
それは見えてしまうからです。
ただそれ以上の奥歯に「白」を求めても、噛めなかったりすぐに欠けてしまうようでしたら、治療を受ける側・させて頂く側が辛いでしょう。
歯はあくまでも臓器というのが私の考えです。
内臓と違い、露出はしていますが、本来生まれ持ったもので言えば同じです。
そこを少しでも理解まではいかなくても、お考えいただくと幸いです。
おおた歯科こども歯科 院長 太田貴司
(自己紹介)https://ohta-dent.com/staff.html#intyo
2021年6月2日