滋賀県守山市古高町にある歯医者、
歯周病治療に力を入れている、おおた歯科こども歯科の院長太田貴司です。
今回は「歯周病と副鼻腔炎について」お話しをします。
副鼻腔とは、簡単に言うと「鼻の空洞」のことです。
お口とお鼻で近い位置にあるので、いかにも関係していそうですね。
むし歯にしろ、歯周病にしろ、よっぽど進行しないと副鼻腔炎には関わってきません。
副鼻腔炎についてお話しをします。
副鼻腔炎とは、鼻の空洞に炎症を起こして、鼻水が出る・鼻から膿が出る・鼻が詰まった感じがする・鼻の周りが痛い・嗅覚がおかしくなる といった症状が出ます。
通常の副鼻腔炎は、耳鼻科で治療して頂きます。
しかし、歯が原因の歯性副鼻腔炎があります。
むし歯(根尖性歯周炎)や、歯周炎の細菌が上へ上へと進み、副鼻腔炎にまで進行してしまうものです。
この歯性副鼻腔炎は、耳鼻科で治療することはできません。痛み止め・抗生物質で一時的に抑えることはできますが、根本的な解決にはなりません。
①むし歯(根尖性歯周炎)からの副鼻腔炎
歯の「中」にばい菌が溜まり、歯の根っこを飛び出し副鼻腔まで進行してしまうものです。
治療は、根の治療(根管治療)や抜歯などです。
②歯周病からの副鼻腔炎
歯と歯ぐきの間から歯周病の細菌が侵入して、副鼻腔まで進行してしまうものです。
治療は、歯周病の治療ですが、ここまで進行してしまうと抜歯が多いかもしれません。
診断は、患者様からの問診とパノラマレントゲン・CTです。
副鼻腔は空洞なので、パノラマレントゲン・CTで撮影すると、真っ黒に写ります。
しかし通常の副鼻腔炎にしろ、歯性の副鼻腔炎にしろ、レントゲン・CTを撮影すると真っ白に写ります。
文字通り、真っ白になるので患者様に説明しても、すぐに分かって頂けます。
通常の副鼻腔炎と、歯性の副鼻腔炎との鑑別はそこにむし歯(根尖性歯周炎)・歯周病があるかないかです。
お口に何も異変がないのに、副鼻腔炎の症状がある(鼻水が出る・鼻から膿が出る・鼻が詰まった感じがする・鼻の周りが痛い・嗅覚がおかしくなる)と、耳鼻科です。
ほぼ100%の方がお鼻に異常を感じたら、まず耳鼻科に行かれます。
そこで、耳鼻科の先生が「鼻が原因じゃないから、歯科に行って欲しい」と言われ当院に来院されます。
確かに、鼻に異常を感じているのに、いきなり歯科へは行かないですよね。
冒頭に書きました通り、むし歯(根尖性歯周炎)・歯周病とも、よっぽど進行しないと、歯性の副鼻腔炎にはなりません。
パノラマレントゲンで、早期発見・早期治療をしていきましょう。
おおた歯科こども歯科 院長 太田貴司
(自己紹介)https://ohta-dent.com/staff.html#intyo
2020年2月19日