滋賀県守山市にある歯医者、おおた歯科こども歯科の院長太田貴司です。
先日、診療が終わった後に大阪での勉強会に参加してきました。
前回のむし歯の基礎知識に次いで、歯周病の基礎知識について学んできました。
お口の中の2大疾患(=歯を失う原因の2大病気)は、むし歯と歯周病です。
第一位は、歯周病です。(むし歯と思われる方が多いですが、実は歯周病です)
歯周病とむし歯がかかりやすい年齢は違います。
むし歯は自己管理ができない20歳代に多いので、若いころからむし歯になりやすい。
対して歯周病は、歯周病菌が蓄積して、抵抗力が落ちてきた50歳代に増えるとのことです。
「若いころは歯が丈夫で、歯医者とは全くの無縁だった。40歳を過ぎてから急に歯ぐきから出血するようになり、50歳になったら歯が動くようになった。歯医者に言ったら“重度の歯周病で、何本かは抜かないといけない”と言われて来ました。」
たまにいらっしゃいます。歯はとてもきれい。でも歯を支える歯ぐきや骨が弱っている。
それは、むし歯の抵抗力はあっても、歯周病の抵抗力はなかったということです。
若いころは問題なくても、油断はできませんね。
これが、どこの歯医者でも言われる「歯科医院は定期的に受診をしましょう。たとえ今は何もなくても」なのです。
歯周病は、むし歯とは違い知らないまま進行します。
むし歯のように、穴が開いたりするとご本人も気付きやすいです。
歯周病は、歯ぐきの下でゆっくりと確実に進行します。
ご本人が気付いたときは、手遅れのこともあります。
この勉強会では、歯周病の発症リスクについても教わりました。
・65歳以上 2倍
・喫煙 5倍
・受動喫煙 3倍。
・糖尿病 2.3倍。
・PG菌 44倍。
です。
年齢は、生きている限り避けられないとして、後はある程度防ぐことはできます。
糖尿病は、運動と食生活の見直しで改善できます。重度の方は、お薬が必要かもしれませんね。
次に喫煙。喫煙は、私が何度もお伝えしていますが、本当に悪いです。
タバコという悪いものを取り入れつつ、健康になることはできません。
タバコを買いに行く時間・タバコにかけるお金(積もり積もると何十万円にもなりますよね)・タバコを吸う時間。
時間とお金を使って、ご自身で意図的に不健康になってしまっています。
最後のPG菌は、歯周病の悪玉菌です。当院のリアルタイムPCR検査で調べることができます。
乳歯の次は、永久歯。
では永久歯の次は?
ありませんよね。
今ある永久歯が一番大切です。
歯周病の予防・治療を大切にしていきましょう。
おおた歯科こども歯科 院長 太田貴司
(自己紹介)https://ohta-dent.com/staff.html#intyo
2019年5月22日