滋賀県守山市古高町にある歯医者、おおた歯科こども歯科の院長、歯科医師の太田貴司です。 当院では、予防・痛くなる前の治療・歯周病の治療に力を入れています。
睡眠の質を向上させるためにも、今回は歯ぎしりについてお伝えします。
目次
- 歯ぎしりとは?
- 歯ぎしりの主な原因
- 歯ぎしりが引き起こす問題
- 歯ぎしりの最新治療法
- 睡眠の質向上と歯ぎしりの関係
- まとめ
1. 歯ぎしりとは?
歯ぎしり(ブラキシズムとも呼びます)は、睡眠中や起きている時に無意識に上下の歯を強くすり合わせたり、咬み締めたりする習慣を指します。
多くの場合、ご本人は自覚しておりません。ご家族や歯科医師の指摘で初めて気づくことが多いです。
2. 歯ぎしりの主な原因
歯ぎしりの原因は1つではなく、以下のような複数の要因が関係しています
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ストレス: 日常生活での精神的な緊張や不安が、無意識のうちに歯ぎしりを引き起こすことがあります。それだけではなく、「楽しい」とかプラスの感情でも起きえます。
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咬み合わせの異常: 歯の位置や咬み合わせが合っていないと、歯ぎしりの原因となることがあります。
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生活習慣: カフェインやアルコールの過剰に摂取していると影響がでることがあります。
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睡眠の障害: 睡眠時無呼吸症候群などの睡眠障害が関連している場合もあります。
3. 歯ぎしりが引き起こす問題
歯ぎしりを放置すると、以下のような問題が生じる可能性があります:
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歯の摩耗: 歯の表面がすり減り、知覚過敏や虫歯のリスクが高まります。
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顎関節症: 顎の関節に負担がかかり、痛みや「お口が開かない」「ギリギリ・ガリガリと音がする」を引き起こすことがあります。
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頭痛や肩こり: 筋肉の緊張が続くことで、頭痛や肩こりの原因となることがあります。
4. 歯ぎしりの現在の治療法
歯ぎしりの治療には、以下のような方法があります:
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マウスピース(ナイトガード)の装着: 就寝時に専用のマウスピースを装着することで、歯や顎への負担を軽減します。
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咬み合わせの調整: 歯科医師による咬み合わせのチェックと必要な調整を行います。
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ストレス管理: リラクゼーションやカウンセリングを通じて、ストレスの軽減を図ります。
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生活習慣の改善: カフェインやアルコールの摂取を控え、規則正しい生活を心掛けます。
他の治療法として、ボツリヌス毒素(ボトックス)注射があります。咬筋(咬むための筋肉)の力を弱めたりすることができます。
当院では行っていないため、ご紹介をしております。
5. 睡眠の質と歯ぎしりの関係
歯ぎしりは睡眠中に発生することが多く、睡眠の質に影響を与えるだけでなく、逆に睡眠の質の低下が歯ぎしりを悪化させることもあります。 そのため、睡眠環境の整備や睡眠習慣の見直しが重要です。
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睡眠環境の整備: 静かで快適な寝室を維持し、適切な寝具を選びます。
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就寝前のリラクゼーション: 入浴やストレッチ、深呼吸などで心身をリラックスさせます。就寝の60~90分前に入浴するのが良いとされています。太田貴司も実践中です。
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規則正しい生活リズム: 毎日同じ時間に就寝・起床する習慣をつけます。
これらの取り組みにより、睡眠の質が向上し、歯ぎしりの頻度や強度の軽減が期待できます。
6. まとめ
歯ぎしりは、放置すると歯や顎、全身にさまざまな問題を引き起こす可能性があります。
原因は多いので、歯科医師に診察してもらった方が良いでしょう。
睡眠の質を向上させることで、歯ぎしりの改善にもつながります。
マウスピースは効果が高いです。ただ、10人から20人に1人くらいの割合で、「気になって眠れない」という方もいらっしゃいます。
おおた歯科こども歯科 院長 太田貴司
(自己紹介)https://ohta-dent.com/staff.html#intyo
2025年1月13日