目次
- 高齢者にとっての口の健康の重要性
- オーラルフレイル(お口の機能の衰え)とは?
- お口のケアの基本:清潔と機能の維持
- 具体的な口のケアの方法
- 口のケアと全身の健康の関係
- まとめ
1. 高齢者にとっての口の健康の重要性
年齢を重ねると、お口の中の健康が全身の健康に大きな影響が大きくなります。
お口の中が不衛生だと、食事がしにくくなり、栄養不足や免疫力の低下を招くことがあります。
口の中の細菌が増えると、誤って飲み込んでしまい、誤嚥性肺炎などの病気を引き起こすリスクも高まります。 そのため、高齢者にとって適切な口のケアは、健康寿命を延ばすためにとても重要です。
2. オーラルフレイル(お口の機能の衰え)とは?
年齢とともに、お口の機能が徐々に低下することがあります。 例えば、咬む力や飲み込む力が弱くなったり、話すことが難しくなったりすることです。
これらの変化を放置すると、食事の質や量が減り、全身の筋力低下や社会活動の減少につながる可能性があります。 早めに気づき、適切な対策をとることで、これらの問題の進行を防ぐことができます。
3. お口のケアの基本:清潔と機能の維持
お口のケアは大きく分けて「清潔を保つケア」と「機能を維持するケア」の2種類があります。
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清潔を保つケア: 歯磨きや入れ歯の清掃、舌やお口の中の粘膜の清掃などが含まれます。 これにより、むし歯や歯周病の予防、口臭の防止、誤って飲み込むことによる肺炎(誤嚥性肺炎)のリスク低減が期待できます。
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機能を維持するケア: お口の体操や飲み込む練習、舌の運動などが含まれます。 これにより、咬む力や飲み込む力、話す力を保つことができます。
4. 具体的なお口のケアの方法
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歯磨き: 食後や就寝前に、柔らかめの歯ブラシを使って丁寧に磨きます。 歯と歯の間の汚れを取るために、歯間ブラシやデンタルフロスも使うと効果的です。
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入れ歯の清掃: 入れ歯を使っている場合は、毎食後に取り外して専用のブラシで清掃し、就寝時には外して保管します。
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舌の清掃: 舌の表面に汚れがたまると、味を感じにくくなります。 専用の舌ブラシで優しく清掃しましょう。
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口の体操: 口を大きく開け閉めしたり、舌を動かす運動を日常的に行うことで、口の周りの筋肉を鍛えます。
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飲み込む練習: 飲み込む力を維持するための練習で、専門家の指導のもとで行うと効果的です。
これらのケアを日常生活に取り入れることで、お口の中の健康を維持し、全身の健康にも良い影響を与えます。
5. お口のケアと全身の健康の関係
お口の中の健康状態は、全身の健康と深く関わっています。
例えば、お口の中の細菌が血液に入ると、心臓の病気や糖尿病のリスクが高まることが知られています。
特に糖尿病とお口の病気の関連性が昨今よく言われています。
また、咬む力の低下は、食事の質の低下や栄養不足を招き、筋力低下や免疫力の低下につながります。 さらに、お口の機能の低下は、社会的な活動の減少や認知機能の低下とも関連しています。 そのため、適切なお口のケアを行うことは、全身の健康維持や健康寿命のためにとても重要です。
6. まとめ
高齢者にとってお口のケアは、単にお口の中を清潔に保つだけではありません。
全身の健康や生活の質を向上させるために欠かせないものです。 日常的に適切なケアを行っていきましょう。
今はケアができていても、数年後はそうとも限りません。
みなさまで協力していきましょう。
おおた歯科こども歯科 院長 太田貴司
(自己紹介)https://ohta-dent.com/staff.html#intyo
2025年1月20日