滋賀県守山市古高町にある歯医者、おおた歯科こども歯科の院長太田貴司です。
予防・痛くなる前の治療・歯周病の治療に力を入れています。
「歯ぐきがさがってきたのですが、大丈夫でしょうか?」
日常診療でとてもよくある質問です。
歯ぐきだけが下がっているのであれば大丈夫です(歯周病という病気ではない、ということです)
対して、歯ぐきと共に、歯を支えている骨も下がってしまっているのは大問題です。歯周病という病気です。
この診断ができるのは歯科医師のみです。
レントゲンによって診断します。
歯周病は、歯を支えている骨が溶けていく病気です。
ですのでいくら歯科医師でも、見た目だけで判断するのは難しいです(明らかに歯がグラグラしていれば別ですが。)。
よって歯周病は主にレントゲンで診断します(検査項目は他にもあり、総合的に最終診断をします)
①歯ぐきだけが下がってる場合
問題ありません。
しかし、見た目がとても気になるようでしたら外科手術という方法もあります。
下がった部分がしみるようでしたら、知覚過敏です。知覚過敏の治療ができます。知覚過敏を抑えるお薬を塗布したり、詰め物をする方法があります。
知覚過敏が強く、何をしても治まらない。日常生活で支障をきたすようでしたら神経を取る方法もあります。
②歯ぐきと共に、歯を支えている骨も下がってしまっている場合
これは前述のとおり、歯周病です。
放置すると、どんどん悪化します。さらにそのスピードが上がっていきます。
数年前は何も気にならなかったのに、歯がグラグラするようになって歯科医院に行ったら「抜歯」になった。
よくある話ですが、歯周病の怖さです。
歯を支えている骨は徐々に、徐々に溶けていきます。そのため全く気付きません。
サイレントディジーズ(Silent Disease:静かなる病気、沈黙の病気)と言われる由縁です。
むし歯もそうですが、歯周病は「今が大丈夫だから、1年後2年後も大丈夫」とは限りません。
むし歯は歯が溶けていく病気なので良い気はしませんよね。
でも歯周病は、歯が根元から抜けてしまうのです。むし歯よりよっぽど怖い病気です。
完治する治療薬もなければ、ワクチンや特効薬はありません。
常日頃から歯を大切にして、歯科医院に通院していれば治療や予防ができます。
残念ながら、中等度以上の歯周病は完治はしませんがずっと長持ちさせることもできます。
「歯ぐきが下がった」
大丈夫なのか、大丈夫でないのか。
ぜひ診てもらいましょう。
おおた歯科こども歯科 院長 太田貴司
(自己紹介)https://ohta-dent.com/staff.html#intyo
2021年3月3日