滋賀県守山市の歯医者、おおた歯科こども歯科の院長太田貴司です。
2/3、大阪まで歯周病の勉強会に行ってきました。
当院の治療の柱、歯周内科治療の勉強会です。
青森県で歯科医院を開業されている、津島克正先生が主催の「歯周内科ベーシックセミナー」です。
歯周内科治療は簡単に言うと、
「歯周病の原因である、歯周病菌を抑えてから歯石の除去をする」治療法です。
従来の歯周病の治療は、
・歯ぐきに器具をブスブス入れて、歯周ポケットの検査をする
・レントゲンを撮る
・歯がグラグラしていないか検査をする
・歯ぐきから出血するかどうか検査をする
です。
歯周病の検査には、どれも必須です。
しかし、大きな大きな大きなものが抜けています。
それは、歯周病の原因である「菌の検査」をしていないのです。
従来の検査(ポケットの測定・レントゲン・グラグラしていないか・出血していないか)は、今の状態しか分からないのです。
医科では考えにくいことです。
原因も分からないまま、治療することはありませんよね?
しかし、歯科の従来の歯周病の治療はそれが通ってしまっているのです。
初期の歯周病であれば、従来の方法(原因菌が分からなくても、ブラッシングと歯石の除去)で治ります。
しかし、中等度・重度の歯周病は治りません。
原因も分からないまま歯石の除去をしても、一時のその場しのぎだけになってしまう可能性があります。
それに対して、歯周内科治療はまず検査ありきです。
・位相差顕微鏡による菌の観察
・リアルタイムPCR検査による菌の特定
から入ります。
そして、どの菌が検出されるかによって、治療法を変えます。
画一的な治療ではなく、オーダーメイドの治療なのです。
お口の中には、何百種類の細菌が住んでいます。
それは人類全員であり、私のお口の中にもいます。
ですが、歯周病の悪玉菌は、5種類です。
中でも、PG菌・T属(Treponema)・Tf菌は「悪玉3兄弟」と言われ、ぜひ除菌すべき菌です。
歯周内科治療であれば、当院で治療を受けられた方の全員が除菌に成功しています。
短期間で、劇的に改善します。
従来の歯周病の治療のように、何回も通院して、それなのに数か月~数年後には再発ということも抑えられます。(0ではありませんが)
本日の勉強会は、私と歯科衛生士2人の3人で行ってきました。
来月には、アドバンスセミナーといって応用編もあります。
その案内を聞いたとき、衛生士2人が即決で「行きたい」と頼もしい意見を聞いて、私はとても嬉しかったです。
どんどん解明されていく歯周病の治療。
さらに学んでいきます。
2019年2月6日