滋賀県守山市の歯医者、おおた歯科こども歯科の院長、太田貴司です。
“プラークコントロールをしましょう”
テレビで聞いたことがあるかもしれません。
プラークをコントロール、つまりプラークを増やさないようにしましょう、ということです。
さて、プラークとは何でしょうか?
プラークをコントロールすると、何が良いのでしょうか?何が悪いのでしょうか?
プラークとは、歯に付く細菌の塊です。
俗に言う、ただの「食べかす」とは違います。
もっと厄介なものです。
プラークは、臭いの元で、黄色っぽく、ネバネバ・ヌルヌルしています。
三角コーナーのネバネバ、浴槽の下のネバネバ。
あれもプラークです。
ただの水洗いでは落とせませんよね?
三角コーナーや浴槽の下のネバネバと同様、歯のプラークも丁寧な歯磨きを継続しないと、あっという間に溜まってしまいます。
溜まってしまった部分から、むし歯や歯周病になってしまします。
口臭の原因にもなります。
プラーク0.001gの中には、1億以上の細菌が棲みついています。
小さなスプーン1杯の砂糖が約1g。
その1000分の1の量に、日本の人口と同じくらいの細菌が棲みついているイメージです。
実は、この細菌、外から来たものではありません。
もともとお口の中にいたものです。
由来は、粘膜や舌や、唾液です。
その細菌は、プラークがあると移り住んできてしまうのです。
移り住むだけなら良いのですが、磨き残しや砂糖と反応して、むし歯や歯周病、口臭になってしまうのです。
プラークが細菌の“塊”だと書きました。
“塊”なので、簡単には落ちないのです。
唾液だけ、うがいだけでは落ちません。
大切なのは、基本。
一番簡単でもあり、重要なのは毎日の歯ブラシです。
三角コーナーや浴槽のプラークはまだ磨きやすいかもしれません。
コーティングがしてあり、元々ツルツルしているからです。
しかし、その点歯はどうですか?
歯は、親知らずを除くと28本あります。
前歯と奥歯で形が違います。
溝があり、歯と歯の間があり、歯ぐきの下にも汚れは溜まります。
歯って、なんて磨きにくいのでしょう!
それでも丁寧に歯磨きをすること。
歯科医院で磨きにくい汚れをとってもらうこと、歯石を取ってもらうこと。
その地道で細かいことが、結局はご自身の歯を守ることにつながります。
ずっとご自身の歯でお食事をして頂くために大切なこと。
一発逆転の大技はありません。
毎日の丁寧な歯磨き、定期的な歯石の除去を継続していきましょう。
2018年12月15日