テトラサイクリンとは、抗生物質の一種です。
抗生物質とは、いわゆる化膿止めです。
歯を抜いた後にばい菌が入るのを防ぐために飲んで頂いたり、親知らずにばい菌が入って歯ぐきが腫れてしまった時に飲んで頂くお薬です。
抗生物質には、セフェム系、マクロライド系、テトラサイクリン系、ニューキノロン系などがあり、用途や炎症の強さによって使い分けます。
このテトラサイクリン、副作用があります。(どんなお薬にもあるのですが。。。)
歯が作られる時期(-1歳から10歳前後)にテトラサイクリン系の抗生物質を内服すると、歯が変色してしまうことがあります。
また歯の表面がボソボソになり、うまく作られないこともあります。
歯が変色する時は、内部から変色するので自然に治ることはありません。それは、表面がボソボソになってしまった場合も同じです。
変色とは、暗い紫色だったり、黒に近い場合もあり、コンプレックスになりえます。
対応法は、4種類あります。
①コンポジットレジンによる詰め物の治療
歯の表面を少し削り、むし歯治療にも使うコンポジットレジンを詰める治療です。
その場で詰めますので、1回で終わります。
のちのち、詰め物自体が変色してしまう可能性があります。
その場合は、詰め物自体をやり替えれば戻りますので、簡便です。
②ラミネートべニアによる詰める治療
付け爪のように張り付ける治療です。
型を採る治療なので、2回かかりますが専用の器材があれば1日でできます。
変色することはありません。
付け爪なので、剥がれてしまうことがあります。
①のコンポジットレジンも同じですが、欠けてしまうこともあります。
③ホワイトニング
グレー感、紫感は残ることがありますが、かなり改善されます。
歯を削ることなく変色を改善できます。
数回の通院が通常です。
④被せる治療
歯を1周ぶん削り、上から丸々被せる方法です。
被せるため外れるリスクはかなり低いです。
被せ物には多くの種類があり、硬質レジン前装冠、メタルボンド、オールセラミック、ジルコニアセラミックなどがあります。
どこまで自然に見えたいか、費用などでお選び頂けます。
硬質レジン前装冠は、経年による変色があります。
メタルボンド、オールセラミック、ジルコニアセラミックは基本的に変色はありません。
メタルボンドは、金属の裏打ちがあるため、やや暗い色になりますが自然に被せられます。
メタルボンド、オールセラミック、ジルコニアセラミックは、色のグラデーションをつくることができます。
2018年8月29日