喫煙と歯周病のことです。
成人の喫煙率は、1965年に厚生省や専売公社が調査を始めました。
それ以降、減少傾向にあります。
2013年に開始された健康日本21では、2022年には喫煙率を12%まで減少させるという目標があります。
しかし、男性だけで言えば今なお30%近くあるそうで、先進国の中でも高いです。
日本という国は不思議な面もあり、治療にはとても意識が高いです。
例えば、
高額な医療費を払って、最善の治療を受ける。
最新の機材がある医院を探し、最新の治療を受ける。
です。
しかし、「予防や病気を発症させない」という前段階への意識は低いように思います。
特に、歯科でそれが顕著に思われます。
喫煙で言うと、周りの大切な人の体にまで悪影響を及ぼします。
さらに、喫煙者で傷ついたDNAは2世代まで受け継がれます。
つまり、あなたのお孫さんまで「癌になりやすい遺伝子」が受け継がれます。
非常に恐いと思いませんか?
副流煙は、主流煙よりも悪いとされています。
喫煙が歯周病の及ぼす悪影響
①歯周ポケットが深くなる
→深くなると、歯周病の菌が入り込みやすくなり、さらに菌を除去しにくくなる
②歯槽骨(歯を支える骨)が吸収されやすくなる(溶けやすくなる)
→せっかくの治療も効果が出ず、悪化しやすい
③スケーリングやルートプレーニングといった歯科医院での治療の効果がでにくい
→せっかくの治療を、ご自身の喫煙が悪化させてしまっている
④例え高額な再生治療でも効果が出にくい
→せっかくの治療を、ご自身の喫煙が悪化させてしまっている
⑤喫煙が歯ぐきの痛み・腫れ・出血というサインを隠しがちになる
→気付いた時には、手遅れに
⑥歯ぐきの検査に誤差が出る可能性がある
→検査に誤差が出ると、治療にも誤差が出る
喫煙歴が長ければ長いほど、禁煙をしにくいというデータがあります。
それは、ニコチン依存症あるいは習慣性依存があるためです。
ちなみに、院長の私は今まで一本もタバコを吸ったことがありません。
さらにくわえたこともありません。
そのため、禁煙がいかに難しいかは、根本では理解できません。
しかし私の声掛けで、減煙や喫煙をしてくださった方もいることは事実です。
日本全体が禁煙活動をしている中で、僕ができることはありません。
おおた歯科こども歯科ができることは、目の前にいる方が喫煙者で歯周病にかかっていたらスタッフ全員でアプローチすることです。
ぜひ禁煙をして健康を取り戻しましょう。
喫煙していない方は、このまま喫煙をしないでいましょう。
2018年6月20日