お口の中は細菌だらけなんです。
大人のお口の中には、なんと300~700種類の細菌が生息しています。
歯をよく磨く人でも1000~2000億個、あまり歯を磨かない人では1兆個もの細菌が住みついています。
そのため、「今、痛くないから」「今、何ともないから」で放置すると。。。
知らないうちに、細菌がどんどん増殖してしまっているかもしれません。
それがいつか爆発して、急に歯ぐきが腫れたり、痛くなったり、出血が止まらなかったり。
「爆発」というのは、例えば風邪をひいたり、体調を崩した時です。
健康な時は、細菌はおとなしいです。
しかし、ご自身の体力や抵抗力が落ちると、「今だ!」と細菌が一気に増殖します。
その結果、急に痛くなったり、腫れたり、につながります。
しばしば「お口の中の菌を0にすることはできますか?」とご質問を受けます。
答えは「できません」です。
例えですが、0にしようと思うと「お口の中をガスバーナーで加熱滅菌する?」ことでしょうか。
そんなことはできません。
人間は菌と共存しています。
腸内細菌がそうですね。
大切なこと
- 悪い菌を減らすこと
- 悪い菌を活発にさせないこと
です。
0にはできないので、より良い方向に持っていくことです。
より良い方向に持っていくために、大切な2つのこと
①毎日の歯磨き
歯ぐきの上の汚れのお手入れは皆さんができます。というより、皆さんしかできません。 ぜひ毎日の歯磨きを軽視せず行っていきましょう。
毎日、毎食後の歯磨きですから私たち歯科スタッフが1日3回365日かかわることができません。
②歯科医院でのクリーニング
歯ぐきの下の汚れ(バイオフィルム)、これは私たち歯科スタッフの仕事です。
歯ぐきの下には、悪玉菌が生息しています。それが重度歯周病に関連します。
問題は、歯磨きでは除去できないことです。
こちらに関しては、歯科医院で定期的な除去してもらいましょう。
虫歯や歯周病のもとになるバイオフィルムは、除去しても、約3ヶ月でもとの状態に戻る傾向があります。
つまり、せっかく除去をしたのにも関わらず、定期的な除去を行わないと、また悪さを繰り返してしまうのです。
何とも悲しい話かもしれませんが、将来的なご自身の歯のため、ぜひ定期的なバイオフィルムの除去をしましょう。
とお話しすると、どうしても歯ぐきの下のバイオフィルムばかりに目が行きがちです。
しかし、元々は歯ぐきの上の汚れが発祥の地です。繰り返しになりますが、毎日の歯磨きを軽視せずコツコツ続けていきましょう。
2018年6月13日