咬む力のコントロールは、とても重要です。
咬む力が異常に強いと、歯周病が悪化します。
例えば、元々歯ぎしり・食いしばりが強い。奥歯が何本も抜けているのを放置、それによって、手前の歯に力がかかりすぎている。
が挙げられます。
力がかかりすぎるとどうなるのか?
歯がかけてしまったり、折れてしまったり。
歯がグラグラしてきてしまったり。
詰め物が欠けてしまったり、外れてしまったり。
顎関節症になってしまったり。
良いことがありません。
最悪は抜歯です。
力をコントロールし、歯を守っていきましょう。
対策を、それぞれの観点から述べます。
①歯が欠ける・折れる を防ぎたい。
・「歯ぎしり・食いしばりは寝ている時にしか起こらない」といった意識を変える。
歯ぎしり・食いしばりは、日中でも気付かない内にしていることが往々にしてあります。
何気なく、スマホを見ている時、テレビを見ている時、デスクワークをしているとき、スポーツをしている時。
れっきとした病名もあります(歯列接触癖TCH=Tooth Contacting Habit)。
これは、食事など歯が本来の機能をすべき時以外にも、上下の歯が咬みあってしまっている癖のことです。
ご自身ではなかなか気付きませんが、歯がすり減っていたり、入れた銀歯がツヤツヤにすり減ってい
る場合はその可能性があります。
また、むし歯でもないのに、「しみる」。
これは知覚過敏なのですが、咬む力が強すぎることでも知覚過敏になりえます。
咬み合わせのバランスが狂い、「どこか1本だけ先に当たる」。これも非常に良くないサインです。
何本も歯が抜けてしまっているのに放置していたら、何か入れた方がいいでしょう。
・歯ぎしり・食いしばりをしていることに「気付く」
ご自身が歯ぎしり・食いしばりをしていることに気付かないと、その習癖は治るものも治りません。
・ポストイットを使う
「歯を離して、リラックスする」と書いたポストイットを目の止まりやすい場所に貼る。
そのポストイットが目に入ったとき、歯ぎしり・食いしばりをしていたら、即座に止める。
②歯がグラグラするのを防ぎたい
咬みあう力が強いと、縦に沈んだり、横に揺さぶられたりします。
それが歯周病につながるのですが、咬みあう力が歯周病に「直接」影響するのではありません。
直接影響するのは、歯周病の「菌」です。「力」ではありません。
菌のコントロールができていない上に、過剰な力がかかると、歯周病になります。また、歯周病が
急激に悪化します。
まずは、歯周病の炎症を抑えることや悪化をさせないようにしましょう。
2018年6月6日