滋賀県守山市古高町にある歯医者、おおた歯科こども歯科の院長、歯科医師の太田貴司です。
予防・痛くなる前の治療・歯周病の治療に力を入れています。
今回は、子どものむし歯予防に関する重要なポイントをお伝えします。
特に、スポーツドリンクや間食が引き起こすリスクについて詳しくお伝えします。
目次
- スポーツドリンクとむし歯の関係
- 夜の歯磨き後の飲み物が及ぼす影響
- 子どもの糖分摂取がもたらす健康リスク
- 思春期に急増する「ながら食べ」と虫歯リスク
- むし歯予防のために家庭でできるケア
- 歯科医院での定期検診の重要性
1. スポーツドリンクと虫歯の関係
スポーツドリンクは一見、健康的なイメージがあります。
ですが実は「虫歯になりやすい飲み物」の代表格です。
500mlのスポーツドリンクには約20~30gもの糖分が含まれております。
この500mlというのは、世界保健機関(WHO)が推奨する1日の糖分摂取量(25g程度)をほぼ満たしてしまいます。
たった500mlのスポーツドリンク1本で、です。
糖分はむし歯菌(ミュータンス菌)の大好物です。
むし歯菌が糖分を分解する際に酸を発生させ、この酸が歯を溶かしてむし歯を引き起こします。
特に夜間に飲むと唾液の分泌量が減り、酸が歯に長時間留まりやすくなります。
2. 夜の歯磨き後の飲み物が及ぼす影響
夜、歯磨きをした後にジュースやスポーツドリンクを飲むと、むし歯リスクが格段に高まります。
これらの飲み物は糖分を多く含むため、就寝中に歯に残った糖分が虫歯菌のエサとなり、酸を発生させます。
お子さまの健康を守るためには、夜の歯磨き後には水やお茶など、糖分を含まない飲み物を選ぶことが大切です。
3. 子どもの糖分摂取がもたらす健康リスク
糖分の摂りすぎはむし歯だけでなく、肥満や生活習慣病のリスクを高めます。
特に幼少期から甘い飲み物に慣れると、将来的に糖尿病や心血管疾患の原因になる可能性があります。
糖分の過剰摂取により満腹感を得てしまうと、食事量が減り、必要な栄養素が不足することも。
お子さまの成長に悪影響を与えないためにも、飲み物の選択に注意しましょう。
4. 思春期に急増する「ながら食べ」と虫歯リスク
小学生から高校生にかけて、部活動や勉強中の間食が増え、「ながら食べ(飲み)」が習慣化しやすくなります。
ながら食べは、口内のpH値を長時間酸性に保つため、むし歯菌が活動しやすい環境を作り出します。
また、この時期は親の手を離れ、自分で歯磨きをするようになります。そのため、正しい歯磨き習慣を身につけることが重要です。
5. むし歯予防のために家庭でできるケア
むし歯を予防するには、以下の点を意識しましょう。
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飲み物は水やお茶を基本にする
糖分を含まない飲み物を選ぶことで、むし歯リスクを軽減できます。茶渋を気にされて来院される方もいらっしゃいますが、太田貴司個人的には茶渋があると嬉しいです。 というのは「ジュースを飲まれていないのだな」と判断することもできるからです。 -
間食の回数を減らす
食事の合間に何度も間食をすると、口内が酸性に傾き続けます。間食は1日1~2回に抑えましょう。 -
フッ素入り歯磨き粉を使用する
フッ素(歯を強くする成分)が再石灰化を促進し、むし歯予防に効果的です。 -
正しい歯磨き習慣を教える
朝食後と夕食後の1日2回、丁寧に歯を磨くことで、食べ残しをしっかり除去しましょう。
6. 歯科医院での定期検診の重要性
むし歯予の防には、家庭でのケアだけでなく、歯科医院での定期検診も欠かせません。
歯科医院で、むし歯や歯周病の早期発見・予防をしてもらいましょう。
そして、お子さまの歯磨きの仕方やフッ素塗布のアドバイスも同様にしてもらいましょう。
まとめ
お子さまの健康を守るためには、糖分を含む飲み物や間食に注意し、正しい歯磨き習慣を身につけることが大切です。また、定期的な歯科検診を受けることで、むし歯や歯周病を未然に防ぐことができます。
おおた歯科こども歯科 院長 太田貴司 (自己紹介)https://ohta-dent.com/staff.html#intyo
2025年5月5日