滋賀県守山市古高町にある歯医者、おおた歯科こども歯科の院長 歯科医師の太田貴司です。
予防・痛くなる前の治療・歯周病の治療に力を入れています。
歯の治療に対しての最終手段、抜歯。
残念ながら、治療ができず手が打てない場合です。
【抜歯せざるを得ない場合】
①むし歯が大きすぎて、詰めたり被せたりができない
詰めたり、被せてもすぐに外れたり、割れてしまうと予想される場合
②歯周病で歯がグラグラしている
歯周病で何度も腫れている
菌が全身に回ってしまうと想定される
③ばい菌が侵入していて、治療が不可能である
ばい菌が前後の歯にも侵入していて、下手をするとその前後の歯も共倒れになってしまう。
④歯が割れている
歯が折れている
⑤矯正の前段階として
【抜歯の流れ】
①麻酔をします
②歯と歯茎の隙間に道具をいれます
てこの原理で動かします
③つかんで抜きます
④抜いた部分をお掃除します(掻爬:そうはと呼びます)
⑤抜いた部分にお薬や止血剤を入れます
⑥ガーゼを約30分噛んで頂きます。
⑦抗生剤、痛み止め、うがい薬をお出しします。
1日目はここまでです。
【歯を抜いた当日、気を付けて頂きたいこと】
麻酔は、2~3時間ほど効いてしびれています。
長風呂、飲酒は避けましょう。血行が良くなり、血が止まらない原因になります。
喫煙は控えましょう。血行が悪くなり、治りが悪くなります。
強いブクブクうがいは控えましょう。血が止まらない原因になります。
⑦次の日くらいに傷口の確認と、消毒をします。
【抜いた後はどうするか?】
①ブリッジ
②義歯
③インプラント
④そのまま
親知らずや、何も入れなくて良い場合は、抜いてそのままです。
人類の大人の歯の本数は、28本です(親知らずを入れると32本)。
「28本あれば、1本くらいなくなってもいいか」が、2本、3本となりどんどんお食事しにくくなってしまいます。
指も手と足を合計すると20本です。歯の本数とあまり変わりません。
歯にもそれぞれ役割があり、失うとバランスが崩れます。
そうならないために、「今ある歯が大切」です。
1本1本を丁寧に磨きましょう。
むし歯・歯周病には段階があります。
初期→中期→後期
例外もありますが、
神経を取らなければ、歯は割れない→抜歯を避けられます。
むし歯が大きくなりすぎる前に治療をする→抜歯を避けられます。
歯周病を初期のうちに治療する・悪化させない→歯がグラグラしなければ、抜歯を避けられます。
歯の病気(むし歯・歯周病)は避けられます。
気を付けていても避けられないもの、風邪をひく・不意の交通事故
とは違います。
ご自身の管理・歯科医院でのメインテナンスで避けられるものは避けていきましょう。
2017年7月19日