舌が痛い!
歯が尖っていて、舌に口内炎ができた。
ストレスやビタミン不足で、舌に口内炎ができた。
口内炎は、明らかに「口内炎」という形があるので、分かりやすいです。
しかし、「舌に口内炎もなく正常なのに、舌が痛い」というものがあります。
それはもしかしたら、舌痛症(ぜっつうしょう)かもしれません。
舌痛症は、見た目は正常のため、心因的なものから来ているとされています。
確かに心因的な要素はあるのですが、それだけで発症することは少ないです。
他にも原因があるとされています。
舌痛症の症状として、舌の先や舌の脇が「燃えるような感じ」「ピリピリする」「ヒリヒリする」があります。
何もしていない時に感じることがあり、食事で物が入るとその症状がなくなったり、忘れてしまう。
しかし、かと思えば、会話や運動している時にも痛くなることがあり、診断に難しいのです。
【舌痛症が出やすい要因】
①ストレスが溜まっている
②唾液が少ない
③カビ菌が多くついている
④舌に傷が入った
⑤銀歯が入っている
⑥義歯が入っている
⑦精神安定剤や睡眠薬を飲んでいる
⑧肩こり、食いしばり
【対応】
一般歯科で対応できることもあるが、大学病院や市民病院に紹介することもあります。
①歯科治療
②唾液腺のマッサージ
③漢方療法
④精神安定剤や睡眠薬の減量、変更
⑤肩こり、食いしばりの治療
悪性腫瘍(癌)との鑑別
口腔内(お口の中)に限定すれば、舌が一番癌ができやすいところです。
舌癌が、口腔内癌の約半数を占めます。(他は、歯肉癌や口底癌、上顎洞癌など。歯には癌はできません)
舌癌の中でも、舌の脇が一番癌ができやすいです。
舌に異常があったら、早めの診察がよろしいでしょう。
受診は、大学病院や市民病院の方がお勧めです。
なぜなら、一般歯科の開業医は、普段むし歯や歯周病の治療をしており、舌は専門外になってしまうのです(同じ口腔内でも、重点的に診る部分と、そうでない部分があります)。
それに対して、いわゆる口腔外科(大学病院や市民病院にある科)は、むし歯や歯周病よりも、それ以外の診察を専門としております。
(舌や、顎の骨折、唾液腺の疾患、血液の疾患、リンパ節の疾患、嚢胞、悪性腫瘍などです。むし歯や歯周病の治療もしてくれますが、本来はこちらが専門です。)
一見同じ歯科医師でも、それぞれ得意分野があり、それぞれが連携して診察に当たっています。
舌や粘膜に異常を感じたら、大学病院や市民病院の受診がよろしいでしょう。
2018年2月28日