滋賀県守山市の歯医者、おおた歯科こども歯科の院長太田貴司です。
あなたは、今は健康でも、10年後・20年後の健康に自信はありますか？
遠い未来のようですが、つい先日デビューしたと思っていた芸能人が〇周年、なんていうのを聞くと、実にあっという間なことがわかります。
昔は、お口の中にいるむし歯菌・歯周病菌は、お口の中だけにとどまっているものとされていました。
医科と歯科が分かれていることで、なんとなく感覚的にそう思ってきてしまったのかもしれません。
実際、むし歯菌はむし歯の原因に、歯周病菌は歯周病の原因になります。
しかし、近年それらの菌は全身の血管を通じて、身体のあらゆる病気の原因になると分かってきました。
“歯原性菌血症”という考えです。
簡単にいうと
『お口の中にいる菌が、血液を介して全身に回る』
というものです。
驚くと同時に、「口の中の菌に一体どれくらいの力があるの？！」と疑問に思われますよね。
例えばですが、
狭心症、心筋梗塞
脳梗塞
骨粗鬆症
関節炎・腎炎
糖尿病
メタボリックシンドローム
肺炎
心内膜炎
早産・低体重児出産
など一見関係のないような怖い病気・症状に関係しています。
いくら必死に他の部位をケアしていても、歯を疎かにすることでこれらの大病にかかるとしたら…
後悔してもしきれないですよね。
私たちの目には見えない「菌」。
見えないほど小さなその存在ですが、あなどることはできません。
人は、年を重ねるごとにどうしても抵抗力・体力は落ちます。
そんな中、努力できることのひとつとしてあげられるのが、菌（特に悪玉菌）のコントロールです。これらに注力することが、いつまでも健康を保つ秘訣かもしれません。
そこで、最新の予防、３DSです。
「３DS」は、オーダーメイドで作ったマウスピースにお薬を入れて行います。
歯周病・むし歯を予防・改善する治療です。
“その時”だけではなく、“持続的に”古くこびりついた汚れも分解することができます。
毎日の歯磨きが基本で、一番重要ですが、歯磨きはその時しか効果がないのです。
３DS＝Dental Drug Delivery System の略です。
最初に「D」が３つあるので、３「D」です。
何かゲーム機のような名前、と親しんでいただけたら幸いです。
【３DSを行うタイミング】
・むし歯タイプの方→むし歯の治療が終わったタイミングで。
・歯周病タイプの方→出血がある場合や、歯周病ポケットが４、５ｍｍになったタイミングで。
むし歯タイプか、歯周病タイプかで、作るマウスピースの形が変わります。
さらに、使う薬剤も違い、検査やレントゲンであなたがむし歯タイプか歯周病タイプかを見極めます。
使用期間、時間：一日５～１０分間です。これをずっと毎日使います。
慣れてしまえば、とても簡単で効果のある予防法です。
【３DSのデメリット】
- ３DSだけで完璧に予防はできません
- ３DSをすれば、むし歯を完璧に予防できる・歯周病を完璧に予防できるわけではありません。
基本は毎日の歯磨きです。
しかし、歯磨きだけでは不十分です。
むし歯なら砂糖のコントロール、お菓子を食べ過ぎない。
歯周病であれば禁煙、高血圧・糖尿病・高脂血症のコントロール、歯ぎしりのコントロール。
むし歯と歯周病に共通することは、ストレスのコントロール、歯科医院での定期的なクリーニング。
生活リズムを整える、歯を守るために正しい知識を取り入れ、実践する。
などです。
②保険が効かない
費用は歯科医院によって異なります。
長く健康でいるため、どれだけ体や歯と向き合っていくべきか、是非一度しっかり考えてみてください。
その上で、未来のご自分のために、ご自身のペースではじめてみるのもよいかもしれません。
2018年9月29日
