滋賀県守山市の歯医者、おおた歯科こども歯科、
歯石が歯ブラシではとれないんですが、どうしたらいいですか?
答えは、「はい。歯ブラシではとれません。無理せずに歯科医院で取ってもらいましょう」です。
歯石は、歯周病の原因です。
歯周病は、細菌の塊である歯垢(しこう)と、歯垢・細菌が唾液などで石のように固まった歯石(しせき)から発症します。
歯周病は、喫煙や高血圧、糖尿病、内服薬の副作用とも関連しますが、大元は歯垢と歯石です。
歯垢は日常の歯ブラシで除去できます。
歯石になると、歯ブラシでは除去できません。
さらに、数か月でまた付いてしまうので、定期的な除去が必要です。
歯石には2種類あります。
歯肉縁上(しにくえんじょう)歯石と歯肉縁下(しにくえんか)歯石です。
①歯肉縁上歯石
白っぽく、軟らかい。
除去しやすい。
歯周病の原因にはなるが、そこまで悪さはしない。
②歯肉縁下歯石
黒く、硬い。
除去しにくい。
放置すればするほど、歯ぐきの下に付くため、麻酔が必要な場合がある。
根の先まで歯肉縁下歯石が付くと、除去できない。
歯周病の大きな原因になる。
どちらが悪さをするのか大体お分かりだと思います。
「歯石を取る」と言っても、人それぞれです。
部分的に歯肉縁上歯石しか付いていない人もいらっしゃいます。その方は1回で終わるかもしれません。
全体的に歯肉縁下歯石が大量に付いている人もいらっしゃいます。
その方は、麻酔をして、何回もかかります。むし歯の治療より長期になります。
取り切れない部分もあるかもしれません。
定期的に歯石の除去に来て下さる方は、簡単に取れる上、全て取ることができます。
対して、数年に1回しかご来院頂けない方。
歯石が深くガチガチに固まっています。
歯石除去に何回もかかる上、痛い・血も出ることがあります。
麻酔もします。それもチクッとします。2~3時間痺れます。
さらに、深い部分は取りきれない。
「痛い」「血も出る」から歯科医院から遠のいてしまい、また悪くなった時に来院。
その悪いサイクルを繰り返しているうちに、歯を失ってしまう。
悪いサイクルをぜひ止めたいですね!
基本は、毎日の歯ブラシと、歯石も初期のうちで除去することです。
歯石の除去のタイミングは人それぞれです。
早い方は、1か月で付く方もいらっしゃいますし、1年そのままでも薄っすらとしか歯石が付かない方もいらっしゃいます。
歯磨きが上手/うまくできていない もありますが、体質もありますので、そこは気にされなくても良いでしょう。
「歯石が付いたら、早めに歯科医院に行く」お気持ちが大切です。
2018年10月3日