滋賀県守山市古高町にある歯医者、おおた歯科こども歯科の院長、歯科医師の太田貴司です。予防・痛くなる前の治療・歯周病の治療に力を入れています。 今回は、歯肉の「クレフト」や「フェストゥーン」についてお話しします。 これらの言葉は初めて聞かれると思います。 しかし、歯ぐきの健康に関わる重要な症状です。 患者さまの中には、歯ぐきの形や状態に違和感を覚える方もいらっしゃると思います。この記事を通じて、クレフトやフェストゥーンの原因や予防法を理解し、健康な歯ぐきを保つための参考にしていただければ幸いです。 目次 クレフトとは何か フェストゥーンとは何か クレフトとフェストゥーンの主な原因 これらの症状の予防と対策 日常生活で気をつけるポイント まとめ 1. クレフトとは何か クレフト(cleft)とは、歯肉(しにく:歯ぐき)がV字やU字型に裂けた状態を指します。 この症状は、歯ぐきの一部が深く切れ込んだように見えるのが特徴です。 クレフトが進行すると、歯根(しこん:歯の根っこ)が露出し、知覚過敏(ちかくかびん:冷たいものや熱いものがしみる症状)や歯周病のリスクが高まります。 2. フェストゥーンとは何か フェストゥーン(festoon)とは、歯肉のきわの部分が浮き、輪状に盛り上がった状態を指します。 歯ぐきの辺縁部がロール状に腫れぼったくなるのが特徴で、特に犬歯(けんし:糸切り歯)や小臼歯( …続きを読む
2025年7月14日
滋賀県守山市古高町にある歯医者、おおた歯科こども歯科の院長、歯科医師の太田貴司です。 予防・痛くなる前の治療・歯周病の治療に力を入れています。 今回は、銀歯や詰め物・被せ物が入っている際のCT(コンピューター断層撮影)やMRI(磁気共鳴画像)検査についてお話しします。 医療検査を受ける際、口腔内の金属が影響を及ぼすのではないかと心配される患者さまも多いかと思います。 実際、当院でも問い合わせを頂きます。 多くはお電話でのお問い合わせを頂きますので、あらかじめお伝えいたします。 このブログにたどり着き、参考になれば幸いです。 今回は、CTやMRI検査と歯科用金属との関係、そして検査を受ける際の注意点について詳しく解説します。 分けてお伝えするくらいですので、CTとMRIは全く違うものです。 目次 CT検査と歯科用金属 MRI検査と歯科用金属 検査時の注意点 まとめ 1. CT検査と歯科用の金属 CT検査は、X線を使用して体内の断面画像を取得する検査方法です。 骨や肺、気管、心臓などを診断します。 一般的に、銀歯や詰め物・被せ物がCT画像に大きな影響を及ぼすことは少ないとされています。 しかし、口腔内に大量の金属が存在する場合、画像に白い光が入ったような曇り(アーチファクト)が生じ、画像がはっきりしないことがあります。 特に、昔の治療で多くの金属が使用されて …続きを読む
2025年7月7日
滋賀県守山市古高町にある歯医者、おおた歯科こども歯科の院長、歯科医師の太田貴司です。 予防・痛くなる前の治療・歯周病の治療に力を入れています。 今回は、フッ素を塗ることは全世代に効果的か?についてお伝えします。 フッ素塗布と聞くと、子どものむし歯予防を思い浮かべる方が多いかもしれません。 しかし、成人や高齢者にとっても、フッ素塗布は効果的なむし歯の予防策なのです。 成人や高齢者における、フッ素塗布の効果やその重要性について詳しくご説明いたします。 目次 フッ素の基本的な効果 成人や高齢者におけるむし歯のリスク 成人や高齢者へのフッ素塗布の効果 フッ素塗布の安全性と注意点 まとめ 1. フッ素の基本的な効果 フッ素には、以下のような効果があります。 歯質の強化:フッ素は歯のエナメル質(歯の表面を覆う硬い層)と結びつき、フルオロアパタイトという強い構造をつくります。これにより、歯がむし歯菌に対する抵抗力を高めます。 再石灰化の促進:お口の中は、食事やお菓子で酸性になりむし歯になりやすくなります。この酸性になった口腔内では、歯からミネラルが溶け出す脱灰が起こります。脱灰が続くと歯が溶けてしまいます。 フッ素は、唾液中のカルシウムやリンとともに、溶け出した部分を修復する再石灰化を促進します。 むし歯菌の抑制:フッ素は、むし歯の原因菌であるミュータンス菌の酸産生を抑制し、菌の活動を弱めます。 …続きを読む
2025年6月30日