むし歯になってしまった・歯周病になってしまった・・・。
ということは、治ったとしても再度むし歯・歯周病になってしまうリスクは残ります。
歯周病は、現在「歯原性菌血症」と呼ばれることもあります。
歯原性菌血症=「歯周病の菌が、血管を通り全身に回ってしまう」ということです。
歯周病の菌が全身に回ると、どういったことが起こるのか?
→アルツハイマー病、心筋梗塞、関節リウマチ、低体重出産など。
全く関係のないような病気・症状にまで関わっています。
むし歯・歯周病の予防には、歯ブラシが欠かせません。その時に使う歯磨き剤の成分は、歯磨きをしている“その時”にしか効果がありません。ここに問題があります。
“その時”なので、効果が持続せず中等度・重度の歯周病の方・むし歯になりやすい方には、効果が薄いのです。さらに、古くこびりついた汚れは、歯磨きでも取れません。
「3DS」は、オーダーメイドで作ったマウスピースにお薬を入れて、歯周病・むし歯、歯原性菌血症を予防・改善する治療です。■むし歯タイプの方→むし歯の治療が終わったら。
■歯周病タイプの方→出血がある場合や、歯周病ポケットが4、5mmになったら。
3DSは、単独では行いません。
まずは検査をします。
日本の歯科で足りないもの。
それは検査です。
きちんとした検査もせず、いきなり治療に入っても、良好な結果が得られないこともあります。
■むし歯タイプの方は、唾液検査と位相差顕微鏡
■歯周病タイプの方は、PCR検査と位相差顕微鏡
をし、リスクを調べます。
◆ 唾液検査について:
ガムを5分咬んで頂き、唾液の中にあるむし歯菌を調べます。
ご自宅でもして頂くため、ご家庭での使用法をご説明をします。
食生活のご説明もします。
●どれくらい使うの?
一日5~10分間です。
基本的には、ずっと使うものです。
除菌できるので、誤嚥性肺炎の予防も可能です。
●保険は効くの?
保険は効きません。
むし歯用で3種類、歯周病用で3種類の薬剤から選び使って頂きます。(当院で選びます)
薬剤によって若干費用が変わります。
ここまでお読みになっても、次のように思う方もいらっしゃるかもしれません。
可能な範囲で、不安にお答えします。
A1:
3DSは最新の予防法で、これからどんどん広がるでしょう。
しかし、魔法の予防法ではありません。 毎日の歯ブラシ、歯科医院での専門的なお掃除、食生活の改善が前提です。
A2:
30歳代後半から歯周病のリスクが出てきます。 予防という意味では、3DSは効果的です。
ただ現状、むし歯のリスクも、歯周病のリスクも全くない。ご自身でほぼ完璧に予防できている方は、あえて必要なものではありません。
それは、ご自身の判断ではなく、歯科医院で診てもらいましょう。
A3:
通常は、医院では2回です。
個人個人のむし歯/歯周病のリスクのよって異なります。
あなたにあったプランをご提案します。
ご自宅では、基本的に毎日です。
A4:
使えません。というより、むしろ使ってはいけません。
【3DSに既製のトレーを使うデメリット】
×大量の薬剤が必要。
大量の薬剤は、毒にもなりえます。
×その割に、隙間から漏れるだけで効果がない。
×唾液も混ざり、薄まる。
A5:
歯ぎしり/顎関節症用のマウスピースと、3DS用のトレーは用途が違います。
形も違うため、お使い頂くことはできません。
さらに、3DSでもむし歯用と歯周病用で構造が違います。
あなたに合う3DS用のトレーを作製します。
・位相差顕微鏡による菌のチェック
・ダイアグノデントでの確認
・必要であればレントゲン
目だけの確認だけに留まらず、早期発見に努めます。 また、歯石のお掃除とPMTC(Professional Mechanical Tooth Cleaning;専門家による歯のお掃除)によって、日常のブラッシングだけでは取れない汚れを除去します。
当院では、当然ながら資格のない者がお口の中を触ることはありませんので、どうぞご安心ください。
「健康」は一つではありません。 皆さま一人一人の想い、時期に合わせて診察をします。
時期 | 起こりうること | 特徴 |
---|---|---|
乳幼児期 | 乳歯の虫歯 | 養育者や周りの大人からの影響が大きいので、周りの方の心配りが大切です。 |
学童期 | 永久歯の虫歯 歯肉炎 |
学校での健康教育やフッ化物洗口の実施で大きく左右されます。 セルフケア(自身でのケア)ができるように。 |
青年期前期 | 永久歯の虫歯 歯肉炎 |
生活環境、ライフスタイルが変わる時期です。 そのため、一時的にむし歯・歯肉炎が多発しやすいです。 歯科医院への通院が遠のきやすい時期です。 |
青年期後記 | 永久歯の虫歯 歯肉炎から歯周病へ |
家庭・仕事が中心になります。 女性は出産と子育ての時期 歯科医院への通院が遠のきやすい時期です。 |
壮年期 | 歯周病の重症化 | 免疫力が低下することで、歯を失いやすい時期です。 (歯周病による) 受診率は増加します。が、理想はもっと早くからの治療・予防です。 |
高齢期 | 歯の喪失 咀嚼の低下 |
生活の場のほとんどが家庭です。 残っている歯の数が生活の質・食事の質に大きく関わります。 |
当院ではマタニティ歯科にも力を入れております。
妊娠中でも、時期によっては安全に歯科治療を受けて頂けます。
一つの考えではありますが、結婚を機に歯科検診を受け、きれいになったら定期検診で良い状態を維持。
きれいな状態を維持できれば妊娠されても、お口の中の心配を減らすことができます。周産期にかかるストレスの軽減につながり、お母様だけでなく、お子様にとっても安心です。